第198話 紺色の妖精と紫の妖精
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ンの事を見開いた目で追っていた。
シェ「えっ、ちょ、ちょっとリオン!待ってよ〜!」
ハッ!と我に返ったシェリアは、慌ててリオンの後を追いかけた。それに続いて、不思議そうに顔を見合わせながらもカイ、サクラ、ノバーリ、イエーガも2人の後を追いかけた。
瓦礫の山に囲まれた悪魔との戦場には、グレイだけが残された―――――。
悪魔3「ひゃひゃっ、ドサクサに紛れて仲間を逃がすなんて面しれェじゃねェかっ!お前良い頭してんだなァ、ひゃひゃっ。」
グ「ほぉ、めちゃくちゃ乱暴な喋り方だが、人間の言葉を話せるとは好都合だぜ。」
人間の言葉を話せる悪魔に感心しながらも、グレイは巨大な氷の鎌を造形すると、
グ「アイスメイク、大鎌ッ!!」
その場で高く跳躍し氷の鎌を振り下ろした―――が、悪魔は氷の鎌を指1本で防いでしまった。尚且つ、パキィン!と音を立てて氷の鎌は粉々に砕け散ってしまった。
グ「チッ。」
一度舌打ちをしてから、グレイは悪魔との距離を取った。
悪魔3「ひゃひゃっ、良い頭をしてるっつー事は素直に認めてやるぜ。だけどな、人間如きがたった1人で悪魔相手にまともに戦えるのかよ?ひゃひゃっ。」
グ「俺と、他の悪魔と戦っている奴等はただの人間じゃねェんだ。身も心もタフで、世間を騒がしている自由気ままな妖精さ。」
悪魔3「ひゃひゃっ、面しれェ。」
悪魔は興味深そうに、闇に染まった不気味な瞳でグレイを見つめる。
悪魔3「ひゃひゃっ、俺の知らねェ世界ではまだまだ変わり者の生物がいるんだなァ。ひゃひゃっ、お前気に入ったぞ。名前、教えろよ?」
特長的な笑い方をする悪魔に、グレイは氷の大砲の砲口を向けると、
グ「俺の名前はグレイ・フルバスター。妖精の尻尾の、魔道士だアアアアアアアアアアアアアッ!」
声を荒げたのと同時に、氷の大砲の砲口から砲丸が勢いよく放たれ、悪魔の首元に直撃した。砲丸が悪魔の首元に直撃したのと同時に、壮絶な爆発音が響き、辺りが冷気に包まれ大気中の水蒸気が小さな氷の結晶となってグレイの頭上に降り落ちて来た。
悪魔3「ひゃひゃっ、グレイ・フルバスター・・・ますます気に入ったぞっ!」
グ「!グァアアッ!」
冷気の中から赤黒い閃光が放たれた。反応に遅れてしまったグレイの左肩を容赦なく貫いた。
グ「〜〜〜〜〜っ!」
貫かれた左肩を右手で押さえ、グレイはその場に膝を着き蹲る。冷気の中から聞こえてくる、「ひゃひゃっ」という悪魔の不気味な笑いが耳障りだ。
クル「俺は“残酷の悪魔”クルエルってんだっ!」
冷気が晴れ、無傷の“残酷の悪魔”クルエルは耳まで裂けてしまうほど不気味に微笑んだ。
クル「グレ
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