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鎧虫戦記-バグレイダース-
第15話 最近の話の黒幕って中国というのは偏見ではない
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たちを助けてくれるような国なのに?」

迅は少し笑った。

「それはこの村での話。実際どこが何しててもおかしくないだろ?
 ただ、ここのお偉いさんがやりすぎちまっただけさ」

待ちきれずアスラは訊いた。

「結局 中国は何をしたんだよ?」

迅はゆっくりと答えた。

「オレたちがこの星に入る許可をくれたのさ」
「!!!」

3人はそれを聞いて驚いた。 迅は話を続けた。

「オレたちの星はこの地球の何倍も科学が発達しているのさ。
 何光年も離れた星にもワープを使って移動できるものが出来てるしな。
 まぁこっちにも似た物ならあるけど」

あ‥‥‥‥‥それって“ここだけドア”のことだ、と3人は同時に思った。

「そんな感じでオレ等、と言ってもオレはある理由でいなかったけど
 この星にやって来た。だが、オレたちの星では別の星に入る時は
 その星のある一定の位の住人に許可を取らなきゃいけないんだ。
 そこでここ、中国を選んだわけだ。」
「何で中国にしたの?」

マリーの質問に迅はあっさりと答えた。

「分かりやすく言うと、日本を恨んでたからさ」
「日本?」

久しぶりに自分の生まれた国の名前を聞いたアスラは声を出した。
だが、なぜそんな小さな島国の名前が挙がるのかがわからなかった。

「日本は昔 戦争で様々な国を攻撃したらしい。それで恨んでるのさ。
 侵略に来たオレたち側から見ると日本は正直 言って邪魔だったんだ。
 だから、中国の許可を何らかの方法で得たオレたちは――――」

迅は少し言葉を切った。 言いにくいことだからだろう。
だが、覚悟を決めたらしく迅は言った。

「――――日本を完全に破壊した」

それを聞いてアスラは目を見開いた。
現在、滅亡した国は森へと完全に姿を変えている。
しかし、日本はその形さえ残っていないのだ。

アスラは今まで、日本は残っていると信じていた。
いつかそこを訪れようと決めていた。
みんなに見えない心の奥底で。静かに。
自分の生まれた国が、たとえどんな姿になっていたとしても
行こうと決心していた。

だが何もなければ。 そこにあるべきものがなければ意味がない。

「マジかよ‥‥‥キッツいぜ‥‥‥‥‥‥‥」

アスラの表情が暗くなるのを全員は気付いていた。
しかし、誰も慰めることが出来なかった。


「何暗い顔してんだ、アスラ」


リオさんはそう言いつつアスラの胸に手を置いた

「一ついいことを教えてやる」

リオさんはアスラの目を見ながら言った。

「悲しいことがあったら泣いていい。泣くのは悪いことじゃないからな。
 今を生きるオレたちがやらなきゃいけないのは――――――」

リオ
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