第六幕その六
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「僕にしましたら」
「だからイギリスのお料理なのね」
「あまり食べたくありません」
「そうなのね」
「オズの国は何でも美味しいですけれど」
「前よりも美味しくなったのよ」
オズの国の食べものはというのです。
「遥かにね」
「オズの国の味も変わるんですね」
「かなり変わったわ」
ドロシーが最初に来た時よりもです。
「料理のメニューも増えたし」
「相当にですね」
「ええ、和食も中華もなくて」
それにです。
「パスタもなかったわ、ボルシチもね」
「本当に何もなかったんですね」
「そうだったのよ、それが変わったのよ」
「ドロシーさんが最初に来られた時よりも」
「お陰で私も食べる楽しみが増えたわ」
「ただ食べるだけじゃなくなったんですね」
「ええ、多くの種類の美味しいものをね」
食べられる様になって楽しめる様になったというのです。
「本当にね」
「そうですか」
「日本のお料理なんてね」
それこそ、というのです。
「なかったら、カンサスには」
「アメリカにも最近まではね」
今のアメリカ人のジョージの言葉です。
「和食はなかったんだ」
「最近食べられる様になったの」
「僕のお父さんとお母さんが若い頃からだね」
大体それ位からだというのです、アメリカで和食が食べられる様になったのは。
「中華料理は昔からあったけれど」
「チャイナタウンがあったからね」
今度は中国人の神宝が言います、チャイナタウンといえば中華街だからです。
「それでだね」
「うん、けれど中華料理も昔はね」
「ええ、カンサスにはなかったから」
少なくともドロシーが行ける範囲にはです。
「それに中華街では食べられても」
「アメリカ全体ではだったんですね」
カルロスがドロシーに尋ねました。
「食べられていなくて。オズの国でも」
「アメリカ全体で和食や中華料理を食べられる様になったのは案外新しいみたいね」
ドロシーも言います。
「本当にアメリカの食文化も変わったわ」
「二十世紀と二十一世紀でも」
また言うジョージでした。
「一世紀の違いがあれば」
「随分変わるわね」
「本当にそうですね」
「オズの国のお料理は本当に変わったわ」
「色々なお料理を食べられる様になって」
「ええ、バーベキューだって食べるし」
これもアメリカ料理です。
「スペアリブもマッシュポテトもあって」
「ハンバーガーにホットドッグも」
「それも最近よ」
オズの国で食べられる様になったのは、です。
「そうなったのよ」
「そういえばハンバーガーも」
「比較的新しい食べものよね」
「そうでしたね」
ジョージはドロシーの言葉に頷きました。
「そうした食べものも」
「それが本当に変わったの」
「
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