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刻命館VS帝國華撃団 帝都妖異譚
第一部
第二章
さくら 再突入
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 一方のさくらと椿は一向に戻ってこない紅蘭のことが心配でならなかった、
「やっぱり私が行きます」さくらが決意を口に出す、
「ムリですよ、さくらさん、だってさっきさくらさんは霊力を使い切ったって自分で言ってたじゃないですか」
椿の懸念も当然のことである、さっき霊力を使い切ったということは、少なくともマリアに犯された場合、妊娠の虞れがあるということだ、
「でもこのままじゃ紅蘭がどうなっているか、桜花放神は使えなくても
館の中ならなんとか近づけば戦えるわ、だから、大丈夫」
さくらはそう言い放ち、館に駆け込んでいく、
「待って、さくらさん」
椿の声が虚しく館の門にはね返った。
だが、決意を胸に突き進むさくらを待ち受けていたのはマリアの嬌声だった、
まだ数部屋先なのであろうが、その先からでも聴こえてくるほどのもはや何の恥じらいもない声である。
(そんな・・・・・マリアさん本当に身も心も負けてしまったの?)
自分を犯していた時よりもさらにその声は甲高くなっていた、もはやマリアは『男』としての快楽に溺れてしまったのであろうか。
一刻も早くマリアを助け出し、治療なり手術なりを受けさせねば手遅れになるのかもしれない、
紅蘭もこの分ではどうなっているかわからない、
さくらは声のするほうへ一直線にドアを蹴破りながら進む、
そして、恐らくこの次の部屋にマリアがいるのであろう、
さくらは壁に耳を付け様子を探る、(片方はマリアさん・・・・相手は・・・・・
よく聞こえないわ・・・・でも、もう斬り込むしかないわ・・・・)
霊剣荒鷹を構え、さくらは呼吸を整え自分自身を落ち着かせる。
「行きます、紅蘭、マリアさん」
さくらはドアを蹴り開け、室内に突入した。
 だが、踏み込んださくらが目にしたのは、衝撃的な光景であった。
「ああ、イイわ、貴女紅蘭よりもいい締りをしてるじゃない・・・」
マリアはそう言いつつ、なおも腰を突き上げる、そうマリアはさっきまで
戦っていた相手と交わっていたのだ、敵と戦い、相手が女であれば犯す、それはある意味人類の本能ともいえることであったが、本来女性であるマリアはそのことを倒錯的な悦びとして興奮の度合いを深めているようである。
その妖しさと美しさに思わず目が釘付けになるさくらであったが、すぐに我に返る
(紅蘭!!なんてことに・・)さくらの視界に入ったのは口をだらしなく開けはなって床にへたりこんでいる紅蘭であった、スラリとした足が力なく開かれ、秘口からは白濁液が流れ出している。
紅蘭はマリアに犯されたショックで、その場に崩れ落ちていた、信頼しているマリアに裏切られたというショック。そして馬賊に輪姦されている所をあやめに救い出され、そのまま日本に渡ってきた悪夢の、その中に再び入り込み抜け出せなくなっているのだろうか。
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