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藤村士郎が征く
第16話 東西交流戦最終夜 前篇 逆転ムードからの、まさかの本陣強襲!?
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けどねー!!」

 そして、弓矢部隊が中距離からの援護射撃などで、黒騎士を足止めさせると言う連携を見せていた。

 そうしているうちに、陰から隙を狙っていた攻撃部隊の二刀のあずみ、柔道の心、レイピアのクリスが後方から黒騎士めがけて突っ込んでいく。

 「もらったぁ!!」
 「この距離ならいけるはずじゃぁああ!!」
 「くぅらえぇえええええ!!!」

 後方に対応するために、黒騎士は後ろを向いた。
 その隙を逃すまいと、英雄が弓矢部隊に命令する。

 「今だ!撃て(ってぇえー)!!」

 その指示の通り、弓矢が黒騎士に殺到しこれを楯で防ぐ。
 その防いだ瞬間に、攪乱中だった風間と小雪、防御にひたすらまわっていたマルギッテやガクト、忠勝に準達6人も一斉に突撃を敢行した。

 この急造とは言え、見事な連携と包囲により勝負を決められると思った瞬間、黒騎士が賛辞を送ってきた。未だ後方から3人が向かってきているにも拘らずにだ。

 『急ごしらえの連携で、ここまでの練度は見事。しかし、それだけだ・・』

 言い終えた直後に黒騎士は、ブーメラン効果を利用して、楯を投げた。

 「ぐはっ!」
 「きゃっう!」

 その楯は、回転しながら小雪と風間に当たり、その勢いを止めずに弓矢部隊を薙ぎ払った。

 「「「うわぁあああ!?」」」

 そして、ランスを横薙ぎ風に投げていき、マルギッテたちに直撃させた。

 「ぐぅう!」
 「おふ!」
 「がっ!」
 「げふ!」

 まさか得物を投げつけるなど思ってもみなかった故に、マルギッテすらも喰らってしまったのだ。
 そうして、目の前の脅威を迎撃し終わり後ろへ向く黒騎士。

 しかし、彼らの犠牲も無駄だった訳では無かった。

 黒騎士が後ろへ向き終わった時には、あずみ&心&クリス(3人)共、もはや1メートルも無い距離まで迫っており、黒騎士自身は無手の状態だった。

 この状況に、3人は勝利を確信していただろう。

 しかし、その3人の目の前で信じられない光景が映った。
 何と黒騎士が目の前で突然消失したのだった。
 この事態にあずみだけが理解した。

 (これは、空蝉!と、いう事は!!?)

 咄嗟にあずみのみが後ろへ向いたら案の定、黒騎士が構えていた。

 『ここまでの策は見事。しかし、この重装備を見て、動きが鈍いと踏んでいたのだろうが、あてが外れたな。暁流徒手術―――――《乱れ咲き》!』

 暁流徒手術、乱れ咲き。
 単なる乱れ突きのように見えるが、一度一度の正拳突きが、相手の急所などに抉りこむようにしているので、効果は抜群だ。

 「がっ!!?」
 「う゛っ」
 「ぐはっ!!」

 堪らず倒れ込む3人。

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