第六章
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「この世で一つしかないよ」
「それじゃそれを壁に飾らせてもらうわ」
それが彼女の返事であった。
「喜んでね」
「何か。凄くいいクリスマスになったね」
光男はその笑顔のまま未来に言った。
「こんなにいいクリスマスになるなんて」
「そうね。これってやっぱり」
「神様のおかげかも」
そう言ってクリスマスツリーを見る。ツリーは何も語らずそこに立っているだけである。しかし立っているだけで充分なものがそこにはあった。
「だから僕達は」
「感謝するべきよね」
「そうだね。だから」
未来の顔を見て。そして言う言葉は。
「メリークリスマス」
「メリークリスマス」
二人共同じ笑顔だった。その笑顔で言い合うのだった。
この世で一つだけのメリー=クリスマス 完
2007・11・5
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