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インフィニット・ストラトス ―蒼炎の大鴉―
学園祭準備期間
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通し、楯無さんに直撃する。

さらにスラスターを巧みに使い、動きながら狙撃していく。

無論、簡単にやられる楯無さんではなく、躱しながらガトリングガンで迎撃していく。

射撃では仕留められないと判断した兼次はライフルを格納し、ハイパーメガシールドをバックパックに装着、ファンネルラックからビームサーベルを取り出し青いビーム刃を発振、スラスターを最大で噴射しながら接近する。

ガトリングガンの弾幕を左腕のシールドで跳弾させ、格闘戦の間合いに入った。

2本のビームサーベルでランスを熔断し、さらに右腕ガトリングガンと左腕予備ビームサーベル、隠し腕に保持したビームサーベルからビーム刃を発振、6本のビームサーベルで斬撃を浴びせていく。

直撃は避けられつつも、膨大な熱はスリップダメージのようにシールドエネルギーを削っていく。

そして、兼次の周りに、霧が形成されていく。クリア・パッションの予兆だ。

兼次は即座にファンネルを5基、自身の周りに展開し、ファンネルバリアを形成、その0.1秒後に蒸発による爆発が兼次を包む。

楯無さんは勝ちを確信していたみたいだ。

しかし、現れたのは無傷の兼次、一瞬の隙を突いたビームサーベルの連撃は、ミステリアス・レイディのシールドエネルギーを0にした。

やはり、流石は兼次。余裕で勝つか。

「簪、そろそろ出てこい」

「…あ、うん…」

一緒に、楯無さんのピットに向かった。

ゆっくりと楯無さんがピットに戻ってきた。

「え…簪ちゃん!?」

「…お姉ちゃん…」

「ほら、簪」

「私…自分のIS、作れたよ。和也くんに手伝ってもらえて」

「…………」

「これで、お姉ちゃんに近づけたよね…?」

「簪ちゃん」

楯無さんが簪に抱きつき、しっかりと抱き締める。

「今までごめんね。簪ちゃんの気持ちも考えないで…」

「いいの。私も…ごめんなさい…。今まで…」

「いいのよ。あなたは私の大切な妹よ。私の自慢の…」

「お姉ちゃん…お姉ちゃぁん……」

簪が泣き出す。今までの我慢が溶けた結果だろう。

俺はその様子を、保護者のような目で見ていた。
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