暁 〜小説投稿サイト〜
オズのムシノスケ
第五幕その七

[8]前話 [2]次話
「何も理由がなくてもね」
「叛乱を起こしたい時がですか」
「来るかも知れないよ」
「何で理由がなくて叛乱を起こすんですか?」
「成長するとね、人は自立したくてね」
 そして、というのです。
「自分だけの考えも持ちたくなって」
「それでなんですか」
「自分だけの世界も持ちたくなって」
 そうした要因が重なって、というのです。
「叛乱や革命を起こしたくなるんだ」
「そうなんですか」
「将軍もそうだったんだよ」
「家事もしたくなくて、ですか」
「そう、女性の権利を主張してね」
「女の人の権利って」
 ここで言ったのはナターシャでした、首を傾げさせて。
「ロシアじゃそれこそ」
「女の人が強いっていうんだね」
「はい、うちのお祖母ちゃんなんか特に」
 ナターシャは実家のお祖母さんのことからお話しました。
「皆お祖母ちゃんの言うこと聞いて大事にしていますよ」
「それも女性の権利だね」
「認められていますよね」
「うちのお母さんネットビジネスやってますよ」
「うちのお母さんも働いていますけれど」
 ジョージと神宝も言います。
「それでかなりお金稼いでいます」
「部下の人も結構いますけれど」
「私のお母さんもです」
 恵梨香もでした、自分のお母さんについてお話します。
「パートに出て働いて」
「そうだね、今は女性の権利があるね」
「昔は違ったんですね」
「オズの国ではあったよ」
「それでもなんですか」
「将軍は叛乱を起こしたんだよ」
 沢山の女の子達を率いてです、その数は結構なものでした。
「女性の権利の為にね」
「あったのにですか」
「それ以上のものを求めてね」
「何か私も」
 恵梨香もでした、首を傾げさせてしまいました。
「わからなくなってきました」
「将軍の叛乱のことが」
「はい、どうにも」
「叛乱といっても色々でね」
「そうした色々な理由があって起こす叛乱もですか」
「あるんだよ」
「そしてその理由に何となく起こしたっていうことも」
 そのこともというのです。
「あるんですね」
「そうなんだよ。あるにはあってね」
 そしてというのです。
「将軍は一度はエメラルドの都を占領したんだ」
「それはかなり凄いですね」
「うん、とにかく叛乱はね」
「理由がなくてもですね」
「起こったりもするよ」
 教授はこう五人にお話します。
「自分達の世界なりを持ちたくてね」
「よくわからない理由ですね」
「若いとね」
「若いとですか」
「そうしたことをしたりもするんだ」
「何かどうにも」
 また首を傾げさせた恵梨香でした、やはり今はまだそうしたことはわからないです、この五人の子供達には。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ