1部
17話
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さて、いるとすれば森の方か。
「ヒジリ様、こんな夜遅くに一体どこに行くつもりですか?」
屋敷の出口にネジが私を待っていた。どうやらこの騒ぎで私が何かしらで動くと踏んだのだろうな。
流石に長い間私の側にいただけはある、良く私の事を理解している。
「なに、私の逆鱗に触れた者がいるのでそれを滅するだけだ」
「……分かりました。日が昇りきる前に戻って下さい」
ネジは私が退くことが無いと理解して、私の姿に変化して私の部屋へ向かった。
さて、時間はざっと5時間前後……余裕は十分にあるな。袖の忍具を口寄せする巻物と蓬莱の枝をの本数を確認しつつ、深夜の里を一人駆ける。
案の定、ナルトは森の奥の方で火影の屋敷から盗み出したであろう巻物と睨みあいながら、印を何度も結び術を体得しようとしている。ふむ……どうやら巻物の中身は初代火影の残した術、多重影分身の術のようだな。その他にも記されているが容易には読めぬように幻術などが施されて、中身を認識できないようになっている。
多重影分身の術が禁術とされる所以は単純に、並の者であれば必要とされるチャクラを払いきれず死に至るという単純な理由からだ。そのチャクラの消費量以外はさしたるリスクも無く、汎用性もずば抜けた術と言える。
それ故に、底無しとも言えるチャクラを持つナルトにとって、あの術はまさに最適とも言えるような術だ。
……三代目め、わざと盗ませたな?
そもそも、ナルトの技量では禁術を封じている封印術を突破できる筈もない。恐らく、ナルトは適当にあの巻物を選んだつもりなんだろうが、あの巻物だけ封印術を既に火影が解いておいたのだろう。
その証拠にまるでお守りのように周囲に気配こそ完全に消しているものの、火影直属の暗部が4人程ナルトを離れた場所から監視している。私は白眼はあったからこそ発見できたが、向こうは私をとっくの昔に発見しているのだろう。
この距離で白眼などを使わずに十分な監視ができているということは暗部でも相当の手練、かつ九尾に備えての封印術を行使できる部隊……まさに精鋭と言うべき部隊だな。
それと上から覗かれるようなこの感覚は、三代目の遠見の水晶玉による監視もあるということか。火影の監視と万が一のために封印、または三代目到着までの時間稼ぎのための暗部、この一件は文字通りの茶番だな。
まぁ、それは私にとって極めてどうでもいいのだ……重要なのは私は誰を殺せばいいかという事だ。
確かに盗み出したのはナルト本人だろうが、巻物の在り方などを教えたのは試験に落ちた彼の心につけこんで指示したのは別の輩だ。
それもナルトがある程度話を聞く相手であり、かつ試験終了後に彼と会話して不自然でない者となると……あの学年の試験官であるイルカ、ミズキの両名。
私の未来の義弟に手を出
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