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藤村士郎が征く
第15話 子は親の背を見て育つもの!? しかし、女誑しは遺伝するモノなのか??
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いや、結局の所、俺は百代「!・・」にこれからも普通に接していいのかと思って」
 「・・・当たり前だろ?あれについては、私の早とちりが主な原因なんだからな」

 その百代の答えに関して、安心したように「そうか・・」と、短い返事で受け止める士郎。

 「なら、百代も「!」何時でも――――と言うのは、俺自身も社会人だから厳しくはあるが、好きな時に来てくれて構わないぞ」
 「・・・・そうは言うが、私はお前の連絡先はおろか住所も知らんぞ?」

 その百代の当然な疑問に「ああ!」と短く返事をする。

 「それなら、ほら其処の屋敷が俺の自宅だ」

 士郎は自分の住居に指をさしてアピールする。

 「・・ここが?・・おまえの?」
 「ああ。ん?なんかおかしいのか?」
 「いや・・・そ、そうじゃなくてだな、シロまさかお前の名前って・・・」
 「・・・あ〜〜、そう言えばフルネームを名乗って無かったか。では改めて。藤村組先代総組長、藤村雷画の孫の一人にして、現総組長、藤村切嗣の実子の藤村士郎だ」

 そして、最後に「よろしくな」と付け加える士郎。
 だがしかし、百代は・・。

 「聞いてないぞ!」
 「そりゃあ、そうだ。今初め「そうじゃない!」・・?」

 士郎のフルネームを知ったとこで、激昂し始める百代。
 しかし、如何やら矛先は士郎に向いている訳ではない様だ。

 「じじいにだ!くそぉおお〜、あんのくそじじぃ〜。私は切嗣さんに子供がいたのは知っていたが、まさかシロだったなんて聞いてなかったぞ!!?」

 帰ったらとっちめてやる!!と、最後にその言葉で激昂を抑える百代。

 「それで・・じゃあホントにシロはその・・」
 「ああ、来ても俺が居なかった時は、雷画の爺さんの話し相手でもしてやってくれ。爺さんは、若者と話すの大好きだからさ」
 「じゃあ、“若”って呼ばれてるのはシロの事だったのか?」
 「そう言う事。・・・ところで俺からも一つ質問が有るんだがいいか?」
 「ん?・・・・」
 「如何して、また、俺を見る目が親の仇を見るような感じに戻ってるのさ?」

 そう、百代の眼がまたも険しくなり、士郎を睨んでいたのだ。
 だが、それも無理無き事。何故なら・・。

 「・・・・・・・呼び方(ボソッ」
 「は?呼び方?」

 士郎は思わず首を傾げて、エコーの様に聞き返す。

 「・・・如何して、モモ(・・)じゃなくて百代(・・)なんだよ?」
 「え?いや、だって二十歳過ぎてまで恥ずかし、って百代?」

 士郎が全てを言い切る前に百代は、士郎の胸に顔を埋める様に、懐に入り込みつつ抱き付いた。

 「モモって呼んでくれなきゃ・・・ヤダ」
 「ヤダって・・。って、百代!?何で泣いてるの
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