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ハイスクールV×D ライド2
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 適当な相手と試合を消化する中、彼の動きを観察していた木場がそんな感想を持つ。生徒会まで巻き込んで体育の授業の中に急遽剣道を追加した訳だが、一番最初に当たりを引いた上に、それに木場が気付けたのは幸運と言えるだろう。

 自分が直接参加する授業以外は使い魔を通じて観察させる予定だったが、その心配も無くなったと考えて良いとも思っている。

 巧妙に隠しているが四季の動きからは時折剣道と言うよりも、実戦を積んだ剣士の動きが見える。明らかに他の生徒とは一線を隔した動きだ。四季自身が無意識の内での行動からの推測だが、彼が今の所のもっとも仮面の剣士の条件に近い。

「(この事は部長に報告するとしても)少し、彼の事を調べた方が良いね」

 木場はそう結論付ける。……四季の姿は一番黒に近い。


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「部長!? あいつ適で良いですよね!? 取り合えずぶちのめして良いですよね!?」

「ちょ、ちょっと待ちなさいイッセー。……何が有ったの?」

 その日の夜、オカルト研の部室で一誠は血の涙でも流しそうな表情でリアスに向かって叫んでいた。当然ながら、理由の分からないリアスは何が有ったのかを……一誠と一緒に仮面の騎士の候補である四季の尾行をしていた木場に聞くが。

「そ、それは……」

 苦笑しながら木場はリアスの質問に答える。……一言で言えば、詩乃と一緒に下校とそのまま買い物も兼ねてのデートしていた四季だった。寧ろ、尾行している自分達に見せ付ける様に見えたが、あれは明らかに分かっていてやっていた。
 下校の途中で四季の視線を木場と一誠の方に向けた事から間違いなく、最初から尾行に気付いていたのだろう。……時折嘲笑うような笑みを彼ら……と言うよりも一誠へと向けていた事から最初から見付かっていたと言う事だろう。

「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」

 まあ、一誠経由で変態三人組の仲間である友人の二人にも伝わり、後日その二人も同じ様に絶叫する事になるが、それは特に物語に関係ないので省略する。

「それにしても、気付かれるなんて……益々怪しいわね」


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 時間は僅かに遡る。主に一誠と木場がデートの監視をする破目になった時まで遡る。

「ちょっ、行き成り何するのよ!?」

 突然抱きしめられて顔を真っ赤にして抗議する詩乃。そんな中で四季は周囲に聞こえないように小声で話しかける。

「しっ。誰かにつけられてる」

「え?」

 はっきり言って態々抱きしめる必要は無いのだが、こうして彼女の温もりを感じていると改めて戦うべき理由が再確認できる。大切な人の為に勇気も覚悟も彼女に預けている
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