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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos57その後のエルトリア/フローリアン家の日々〜Hopeful Days〜
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ーケー! 今のわたしには死角なんてなくってよ、ユーリ」

「そ、それなら私は、真っ正面から全力全開でぶつかるだけです!」

いま不穏な台詞がユーリから聞こえて気がしました。いえ、きっと気のせいですね。レヴィとアイルの魔法の撃ち合いに意識をちょっと取られていたことによる幻聴に違いありません。というか、本気で撃墜しようとしてますね、あの2人。

「なーんかユーリって、お姉ちゃんとかシュテるんの影響が強めな感じよね。キリエお姉ちゃんは、それがちょっぴり寂しいのです」

「えっ? 私、アミタとシュテルの影響受けてますか? そんなことないと思うんですけど・・・」

「受けまくりよ。1.丁寧語喋り。2.無闇に熱血でド真っ直ぐ。3.割と天然。ほら、共通点多いでしょ?」

「当たっておるな」「当たっているであります」

キリエに同意した王様とフラムに、「そうですか?」私とシュテルは小首を傾げます。ユーリも「1は元々ですし、3も生まれつきの人格ですし、2も・・・影響受けてます?」微妙に認めちゃいましたね。

「盟主とアミタは一緒に居ることが多いでありますから、少なからず影響を受けていてもおかしくないであります」

「確かに、基礎学習の教授担当、それに地域復活の計画立案、そして実行も私が担当していますから・・・」

「いきおい、アミタと一緒の行動が多いのは確か、ですね」

「そうしてディアーチェは、ユーリがなかなか帰って来ぬな・・と、時々寂しい思いを抱いているのですね」

「誰がッ! いつッ! そんなことを言ったか!」

「まあまあ、落ち着くでありますよ、陛下。別に恥ずかしがることではないかと――」

「貴様の耳は節穴か、フラム! 我の話をちゃんと聞いておったのか!? ん!?」

「落ち着きましょう、ディアーチェ」

「元は貴様の所為であろうが、シュテル!」

王様が喚いている間に、キリエとユーリの訓練が始まってしまいました。キリエは(私もそうなんですけど)、ユーリやマテリアルの子たちとは違って魔力運用で発現する現象――魔法を使う魔導師ではないですから、マテリアルに比べれば勝てる確率が高いです。とは言っても、そんなの関係ないっていうほどにユーリの魔法は強力ですから、「きゃーん!」キリエもまた敗北です。

「やりましたー、私の勝ちですー♪」

「あーん。今日こそはなんとなーく勝てるような気がしてたのに〜。やっぱりもう、戦闘じゃ敵わないのね〜」

軽い口調で落ち込んでるキリエに、王様は「案ずることはないぞ。貴様は卑劣な手段を使ってこそ、誰にも負けぬ戦いが出来るのだ。ゆえに、今回負けて当然なのだ」なんて褒めているのか貶しているのか判らない称賛を贈りました。

「そうだよ、キリエ! よっ、ずるっこの天才
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