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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos56輝ける希望を手に/明日への旅立ち〜End of Destiny~
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と思っておったが・・・」

またそんな物騒なことを言い始める王さま。でも雰囲気からそんなことをしようなんてこれっぽちも思ってへんことくらいは判る。そやから変に言い返さんと「うん」みんな揃って頷く。

「うぬらの居るこの世界は、我らにとって暴れ甲斐の無い、あまりに窮屈な箱庭だ。よって我らは、赤毛と桃色の世界へと侵攻することにした」

王さまの発言に少し呆けたわたしら。つまりそれって「なんだ、エルトリアに引っ越すのか?」ルシル君の言う通りこの時代から未来の世界へ旅立つってことになるわけで・・・。

「違う! 侵攻だ、侵攻! 引っ越しなど気の抜ける言い方をするな、うつけ者!」

「ルシリオンの言葉はあながち間違いではないかと」

「確かに引っ越しですわね」

シュテルとアイルがルシル君に同意を示すように頷いた。ここで「そういうことなんです。私たちの世界に、王様たちも一緒に来てくれることになりました」アミタさんがそう言うた。

「エルトリアって、エキサイティングな世界なんだって!」

「危険なモンスターや、ダンジョンなどもあるとのこと! モンスター狩りにダンジョン制覇!」

「ボク好みの環境だよ!」「腕が鳴りますな!」

「エルトリアってかなり古い遺跡がたくさんあるし、死蝕地帯には危険生物もうじゃうじゃ居るのよ。わたしもお姉ちゃんもね、実戦訓練はそこで積んだのよ。本当に強いモンスターばかりだから、退屈はしないと思うわ」

「「おお!」」

レヴィとフラムが目をキラキラさせて、そんなトンデモ世界やったらしいエルトリアへ思いを馳せてる。ダンジョンとかモンスターとか、テレビゲームや小説の世界みたいや。わたしも行ってみたいなぁ。

「私たちの暮らす場所としても良物件なのですわ、エルトリアは。もちろんそれだけではなく・・・」

「ユーリと私たち――無限連環(エターナルリング)の力が、エルトリアの復旧に役立つかもしれない。ユーリはその話を聴いて・・・」

「はい。壊すばかりだった私のこの力を、壊すんじゃなくて――世界の復興という役立たせることが出来るかもしれない・・・。それを聴いたら私は、エルトリアへ行こうって思って。ディアーチェ達に我が儘を・・・」

「我が儘の内には入らんわ。我ら全員、2つ返事で了承したからな」

「ええ。ユーリにやりたいことが見つかったのは良いことですから」

「応援するのが臣下の務めですわ」

シュテルとアイルが、ユーリのフワフワな頭を優しく撫でた。気持ち良さそうに、そんで照れくさそうに目を細めるユーリ。そやけど、「もう会えんくなるんやな」わたしはそうポツリと漏らした。最初は敵で、今は友達やって思えるマテリアル達。せっかくこうして話が出来るほどに仲良うなれたのにな・・・。

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