第五十層ボス戦
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のあまり声が掠れる。
集結し、再構成された個体はより禍々しく、より凶悪なオーラを放つドラゴンへと作り変えられる。
《ザ・ティアマット・ロアード・ドラゴン》
復活したボスの頭上に表示され、同時に七本ものHPバーが表示される。
『GyAAAAAAAAAAAA!!!』
悪夢のような雄叫びと共に剛爪により攻撃が放たれる。すぐさま前衛のパーティーは立ち直り、防御行動を取る。だが……
「「うわぁぁぁぁ??」」
防御に特化しているはずのタンクがいとも簡単に吹き飛ばされ、ポリゴン片となり散っていく。
「うそでしょ……一撃で……」
ソードアート・オンライン屈指のハイレベルプレイヤーがたった一撃でポリゴン片へと変えられた事実はプレイヤー達を戦慄させる。
そして、戦線を立て直せないままに次々とプレイヤーが追い詰められて行く。
そして、また一人。吹き飛ばされ未だ立ち直れないプレイヤーめがけまた攻撃が悪魔のような繰り出される。
(間に合わない!)
また人が死ぬ……。第25層で起こった悲劇がフラッシュバックする。
「あぁ…………嫌だいやだぁぁぁ!!」
死を直前に泣き叫ぶも無情にも振り下ろされる。
ギャィィィィィィンン
突如、薄暗いボス部屋内に強烈な閃光と共に耳障りなサウンドエフェクトが鳴り響く。
「え…………」
ボスの攻撃を弾きかえす事はおろか、防ぐことも無理かと思われていた攻撃がボス戦へと乱入して来たプレイヤーによってパリィされていたのだ。
その光景に信じられず素っ頓狂な声を出してしまう。
「悪い……遅くなった」
聞き覚えのある声と目深に被られたフードから覗く銀髪。
「ユーリ……くん……」
「諦めたら、そこで試合終了だよ♪ そうでしょ!あんざいせんせー!!」
鮮やかな紅色のした髪をポニーテールで結んだ少女が陰湿なボス部屋には不釣り合いなほど明るい声が響かせ、アスナの横へと並ぶ。
「シィちゃん!!」
絶望的な局面に一筋の希望の光が差し込む。
◆◇◆
sideシィ
「行くぞ、シィ!」
「オーケーオーケー!任せんしゃい!」
パートナーの呼びかけにできるだけ明るい声で、諦めかけたプレイヤー達を励ますような声で応え、ユーリの後ろを追随する。ユーリはすでに刀を納刀しており、《抜刀術》は使う気のようだ。
ユーリはロアード・ドラゴンへと接近し、射程圏内へと入ると即座に視認できないほどの速度で刀が抜刀され、強固な鱗を傷つける。目に見えて、ボスのHPが減少する。そして、返す刀で斬り裂き、バツの字に斬りつける。
「スイッチ!」
「ハイな!」
すぐさまユーリと場所を入れ替
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ