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【艦これ】艦これ軽音隊!あたしらの音を聞けぇぇえッ!
艦これ軽音隊!あたしらの音を聞けぇぇえッ!
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今回の曲、すっごくいいですね。スリリングさと胸熱感が巧みに混在していて、気持ちが上がりまくりだよぉ」

「おう! 超俺好みだぜぇ! こういうの待ってたんだよなぁ。さすがは榛名だぜ、超アゲアゲのテンションMAX超えの120パーセントだぜ!」

「もう、天龍ちゃんったらバンドリーダーに向かって呼び捨ては失礼よぉ。でも気持ちはわかるなぁ。いままでの曲と比べて、勇気がすっごく湧いてくるもん。勇気だけが友達って感じで、すっごく頑張れるよぉ」

 榛名は「ありがとう」とひとこと言うと、静かに目を閉じた。
 すると、榛名の雰囲気が変わった。
 まるで静かに燃える青い炎のようである。
 内にとてつもないエネルギーを内在させているのが伝わってくる。
 そして榛名はゆっくりと目を開く。
 榛名は別人のようになっていた。
 触る者みな傷つけてしまうような、鋭すぎる日本刀のようである。
 そんな榛名を見て、愛宕はスティックを鳴らしながら、ワン、ツー、スリーと言い放つ。


 そして、演奏が始まった――


 四人は恐ろしいほどの気迫で音を奏で、人の限界を超えた超々テクニックを駆使して楽器を打ち鳴らす。
 まるで四人の魂が繋がっているかのような、ありえないほどの一体感で音が重なり合っている。
 素晴らしい!
 素晴らしすぎる!
 聞く者の胸を問答無用に熱くさせ、感動の渦潮に巻き込んでしまうような、人の心を掴んで離さない絶対的な魅力に溢れている。
 しかし、四人は決して納得しようとしない。
 完璧とも言える演奏をしているようにしか見えないだが、それでも妥協をいっさい許さない四人は、何度もトライアンドテストを繰り返し、更に高みを目指そうとする。


 もう何百、いや何千回演奏しただろうか――


 早朝から始まった演習、もとい演奏だが、外は完全に日が落ちている。
 しかし、それでも終わりが見えてこない。
 確実にいいものになっているのだが、それでも納得はしないし、妥協しようとはしない。
 よって、夜戦に突入!
 四人は間宮さんお手製のドリンク剤を飲み干し、伊良湖さんお手製の総合栄養食なブロックバーを咥え喰らいながら、終わりなき演奏を続ける。

 トライ! アンド、テスト!

 トライ! アンド、テスト!

 サーチ! アンド、デストロイ!

 …もとい
 トライ! アンド、テスト!

 空になったドリンク剤のビンがそこら中に転がり、ブロックバーの箱が至る所に散乱している。
 演奏をしては栄養補給をして、そしてまた演奏をする。
 あまりにも凄まじい鬼気迫る勢いの演奏は、休みなく続けられている。
 演奏している四人は、全身がびっしょりになるほどの汗をかいている。
 身体中の水分が汗になって流れ
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