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【艦これ】艦これ軽音隊!あたしらの音を聞けぇぇえッ!
艦これ軽音隊!あたしらの音を聞けぇぇえッ!
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きっている天龍を見て、榛名はクスッと笑んだ。

「さすがは天龍ちゃんですね。そのくらいハートがアップしてた方が、天龍ちゃんらしくて素敵です」

 榛名は天龍を見つめながら、背後に向かって鍵を投げる。
 完全なノールックで鍵を投げ上げた榛名。
 このノールックパスに愛宕が反応していた。
 開放前の第3ドッグの扉の前でスタンバッていた愛宕は、やはりノールックのままパシィッと鍵を受け止める。
 それを見た天龍は、嬉しそうな笑みを浮かべながらチッと舌打ちをする。

「なんだよ、榛名も愛宕も、冴えに冴えまくってんじゃねーかよ。俺よりも上がってんじゃねぇか? スピリッツがよぉ」

「それを言うならスピリットでしょう? スピリッツはお酒、または雑誌のお名前よぉ? っていうか、スピリットが上がるってどういう意味なのかしらぁ?」

 天龍は顔を真っ赤にして地団太を踏み、恨みがましい目で龍田を睨む。

「うッせぇぇぇなぁッ! いちいち揚げ足取ってんじゃねぇよ! いいんだよ意味なんてよぉ! ハートが伝わればよぉ、なんだっていいんだッ! 気持ちが伝わればよぉ、どうでもいいだろぉがぁ! 言い方なんてウワベなんか関係ねぇっつの! 熱い煮えたぎった気持ちが伝わればよぉ、言葉が意味不明だってノープレだぜ!」

「ノープレ? ノープロブレムって言いたいの? 天龍ちゃんってば、略し方が独特すぎて変だよぉ?」

「んがぁぁぁぁぁぁぁぁあああああッッッ!!! うっせぇッッッ!!! いちいちムカつくツッコミ入れんなぁぁぁッッッ!!!」

 キレる天龍。
 そしてキレた天龍をクスクスと笑みながら嬉しそうに眺める龍田。
 ブチギレ天龍はぶんぶんと拳を振りまくって襲いかかる。
 対してクールな龍田は全てのパンチをひょいひょいと軽快にかわしていく。
 さすがは姉妹である。
 龍田は天龍の呼吸を読みきり、放たれるパンチを完全に見きっている。
 これでは一生かかっても天龍は龍田を殴る事はできない。
 とはいえ、天龍もそれを理解しているからこそ、思いっきり龍田に殴りかかれるのでる。
 いくらブチギレていても、本当にぶっ叩こうなんて思ってはいない。
 なんとも仲のいい姉妹である。
 そんな軽巡姉妹を、愛宕は清々しい笑顔を浮かべながら見つめている。

「あらあら、息ぴったりね。まるでダンスを踊ってるみたい。あのふたりのシンクロしたリズムは、誰にもマネできないレベルで完成されてるわね」

「愛宕さん、あのふたりのリズムは完成なんてしていないわ。まだまだ未完成で発展途上、そして進化し続けているわ」

 愛宕は「そうね」とつぶきながらドッグの扉を開けた。

“ぐごごごごごごごぉッ”

 重苦しい重厚な音をたてながら、扉がゆっくりと開かれてい
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