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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第七十五話
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!」
ニアタが僕のドクメントを見て分かったかのように出した言葉に、カノンノは小さく首を横に振って声を上げるが……それは僕の出した言葉で、僕の足を見た事によって彼女で口が止まった。
ドクメントの『完全破損』による現象なのか……僕の足がゆっくりと、確実に光の粒子になるように消えていた。また、その現象は止まることをしらないと言わんばかりに足から上へと向けて身体が消えていっていた。
もう頭痛は完全になくなり……ただ足から徐々に徐々にと感覚が無くなっていくのが今の僕には伝わっていた。
僕はゆっくりと首を少し動かして此処まで僕の身体を支えてくれたヴォルトとウンディーネを見て、静かに言葉を出した。
「ヴォルト、ウンディーネ……今まで僕の身体を支えてくれてありがとう。二人のおかげで……僕は此処まで来れる事ができたよ」
「っ……主……っ!」
「……泣くでない、ヴォルト。今まで仕えた者が……主様との別れぐらいは……不安を持たせぬように泣いては……ならんのだ……っ」
僕の言葉に顔を両手で覆いながら泣きそうな声を漏らすヴォルトと、真っ直ぐと僕を見ながらそう言ってはいるが僅かに瞳から涙の見えるウンディーネ。その二人の姿に、改めて此処まで……僕は彼女達に想われていたんだ、と思わされた。
「っ……こんなの……ひどいよ……やっと……全部終わったのに……これからなのに……っ! 皆で笑って生きて帰るって……約束したのに……!」
「カノンノ……」
「いつも……いつも……『大丈夫』って嘘ついて……嘘つき……衛司の嘘つき……っ! ……だから……これも嘘だって……言ってよぉ……」
始めは強く……だけど徐々に涙をこぼしながら力弱くそう声を出していくカノンノ。
薄々分かっているんだ、彼女にも……打つ手が無いことが……。
もう下半身の感覚が無くなり、上半身も消え始めている僕の身体。そんな状態になりながらも、僕は真っ直ぐと目の前で泣き崩れる彼女を見ながら口を開く。
「カノンノ……僕はこの世界に来れてよかった。来たばかりは何も出来なかった僕が……友達が、仲間が出来て……世界を救う事が出来て……そして……君に出会えた」
「衛……司……」
「僕も皆と……君ともっと一緒にいたかった。これは嘘じゃなくて……本当の、僕の想いなんだ。……ちょっと悪いけど……後でメリアにも伝えて欲しいな」
「そんなの……そんなの衛司からちゃんと……伝えてよ……私は……私は……っ」
僕の言葉に泣きながらも僕を見てそう声を出すカノンノ。もう上半身の感覚も消えていく中、ゆっくりと視線を動かすと、ニアタはよく分からなかったけど……ヴォルトはカノンノと同じように涙を流し、ウンディーネももう耐える事が出来なかったのかうっすらと涙をこぼしていた。
あぁ……本
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