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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第七十五話
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だがどこか誰かに言うかのように静かにそう言葉を出したヴェイグ。
その言葉に答える者は居らず……ただただ静かに、風が通り過ぎていくだけであった。



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──強烈な浄化の光による一撃。その影響による光が徐々に落ち着いていき、視界に映ったのは……浄化の一撃の威力を表すように結晶化が全て消えた室内と、その中心で倒れているラザリスの姿であった。

「……成功……したのか……?」

「あぁ……どうやらそのようだ……」

周りの状態を見回しながら誰かが出した言葉に、ニアタもしばらく周りを見回した後そう静かに答えた。
ニアタのその言葉を聞いたメリアは倒れているラザリスをジッと見た後、僕の方を真っ直ぐで見て来た。
……なんとなく、彼女の言いたい事が分かった気がして僕はメリアに対して小さく頷くと、倒れているラザリスへと駆け寄り、ラザリスのそばに腰掛けそっとラザリスの頭を自分の膝へとのせ、所謂膝枕の状態にした。

「っ……ディ……センダー……?」

「……うん……此処にいるよ……」

膝にのせた頭をメリアがそっと撫でているとラザリスがゆっくりと目を開いて静かに口を開いた。少し離れていても分かるその虚ろな瞳に、メリアは今すぐ近くにいると伝えるようにラザリスの頭を撫で続けた。
ラザリスは虚ろな瞳でメリアを捉えるとゆっくりと口を開いた。

「……ディセンダー……ボクは……間違って……いたの……かな……」

「……ジルディアの世界を想う気持ちは少なからず間違ってはなかった……。だけど……やり方は間違ってたと思う……」

「……そう……なんだ……。……もう、ボクの世界の声が……聞こえ……ないんだ……。……ボクは……どうすれば……」 

虚ろな瞳のまま静かに、淡々と、どこか悲しそうにそう言葉を出していくラザリス。メリアはそっとラザリスの頭を撫でた後一度僕達の方を見、その後真っ直ぐとラザリスを見つめて静かに言葉を出した。

「……大丈夫だよ……今は、少し眠たいだけ……。きっと、次に目が覚めた時にはまた聞こえるよ……。……だから……次に目が覚めた時は一緒に考えよう……? どう世界を皆の望むものに変えていけるか……今度は『敵同士』じゃなくて……『友達』として……」

「っ……ディ……センダー……」

「ううん……私の名前は『メリア』だよ……ラザリス……」

「……メ……リア……メリア……っ! ……あり……がとう……」

「……うん……おやすみ……ラザリス……」

メリアの言葉に静かにそう言って涙を零すラザリス。そして、ラザリスは最後のメリアの言葉を聞くとその瞳をゆっくりと閉じ、それに合わせるようにラザリスの身体は消え……ジルディアのドクメントの塊となってメリアの両手
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