暁 〜小説投稿サイト〜
聖魔弾の銃剣龍神皇帝と戦姫
第2巻
タトラ山での攻防
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ているが、本当か?」

「まあな、アリファール対策として計算して造られている。先代もあれには随分と苦しめられたそうだ」

翌日から、ライトメリッツ軍は雪のちらつく山道に幾度となく攻めよせた。敵の矢は俺の風の力によって防いでいるから問題ないとして、こちらも矢や(アーバレスト)を用意して空を覆うぐらいの矢を敵陣のみ浴びせたが、期待するほどの効果はなかった。柵を破壊してもすぐに新たな柵を設置され、壕を埋めるようにも山の上の冷気によって凍っている。オルミュッツ軍は陣地を出て戦うのではなく、籠城しながら土や石を運んできて壁強化をし、投石器まで投入されたのでライトメリッツ軍は後退を余儀なくされた。そういう状態が何日か続き、エレンの顔に焦りが浮かび始める。

次の日も攻撃失敗をし、戦は長引いていた。籠城する側の士気は高いがこちらは低い状態だ、投石器で石が飛んでくるが逆に大型のバットで撃ち返している俺だった。撃ち返した石は時限爆弾付きとして、城内に返したらスイッチオンで爆発させていく。こちらもあちらもなぜ爆発しているかは分かっていないようだったが、俺がやっている間に後退をしていた。そんで労いの言葉を兵達に送った後に指揮官用の幕舎へ行くとエレンが、爆発寸前状態になっていた。

「ならば、他にどんな手があるというのだ!?」

エレンの怒声が幕舎の中まで響き渡るので、見るとエレンが紅の瞳に激しい感情を宿してリムを睨みつけていた。金髪の副官はやや気圧され気味ながらも、毅然とした態度で戦姫の視線を受け止めていた。俺はやれやれと言いながらハリセンを持ってエレンに向かって一発はたいた。

「エレン、お前落ち着けよ。指揮官だろうが外まで聞こえているぞ!リム、何かあったのか簡潔に答えろ」

「ティグル様申し訳ありません。本来なら止めるのも副官の私なのですが『とりあえずエレンはしばらく頭押さえているから、何があったのか簡潔に伝えてくれ』あ、はい。エレオノーラ様が単独であの防御陣地を攻めると仰るの一点張りでして。代案を出せと仰ってもダメなものはダメだと言っておりましたら・・・・・」

「なるほどな、状況は理解した。エレン、お前は一軍の総指揮官だ、アリファールの力で空を飛び防御陣地の背後を周り込んで、オルミュッツ兵を尽く斬り捨てるとでも言いたいのだろう?」

そう言ったらエレンは頭を押さえながら頷いていた、全く、だから子供は困る事を言う。リュドミラの祖母が考えたのだから、多数の兵を配置しているのもおかしくはないと言える。他に手がないというエレン、この状況から何日か経っているし剣の技量(うで)を信じないのか?と言われたが、剣の技量は俺の方が上だとハッキリ言った。あの時の戦での一騎打ちを忘れたのか?と問いただすと頭を冷やせと静かに言う俺だった。

「たく、だか
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ