第二章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
。
「そうしたら気付くものもありますよ」
「今の私もそうだってことね」
「はい」
そこまで語ったうえでにこりと笑ってきた。
「そうです。おわかりでしょうか」
「いえ、あまり」
しかしこう返した。
「頭ではわかっていてもね。心は無理よ」
「心ではですか」
「どうしても焦っちゃって。止まれないから」
また困った顔になる。とにかく焦って仕方がないのだ。
「本当に」
「じゃあ最後に一つ言葉を」
「何かしら」
明は話を打ち切ることにしたのかこう述べてきた。紗江子もその言葉を聞くのであった。
「幸せってやつは意外と気紛れでして」
「ええ」
「すぐ側にいるかも知れませんよ」
「すぐ側に」
「はい」
ここでにこりと笑ってみせる。その笑みは紗江子に向けられたものであるが彼女はそのことには気付いてはいなかった。
「この言葉はお忘れなく」
「わからないけれどわかったわ」
彼女はその言葉に頷いた。とりあえずその場は終わった。暫くして彼女はその彼氏と付き合いをはじめた。それから彼女は等分の間は上機嫌だった。幸せな気持ちで日々を過ごし学校でもそれは同じだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除