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魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第4話 探索任務
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いるものの、あくまで少しだけ。当初予定されていた時間の3分の1も経っていない。
 時間を確認して驚くシグナムの様子に満足そうに笑いながらフェイトは言葉を続けた。

「ラディ君がすごく頑張ってくれたんだ」
「メイフィルスが?」
「うん。自分の仕事をしながらエリオとキャロにフォローやアドバイスをしてくれて。ほら、あんな感じに」

 そう言ってフェイトが指さした先には、3人でサーチャーの設置をするエリオとキャロ、そしてラディの姿。
 未だおっかなびっくりといった様子のエリオとキャロを一歩下がったところで見守りながら、なにかミスがあればその都度修正し、作業に詰まれば近くに寄りながら作業を教えていた。

「その上ほんとは私がやろうと思ってた各サーチャーの起動点検もやってくれて、お蔭で私は各サーチャー間のリンクの構築に専念できたんだ。後はもう、最後の仕上げだけ」
「それはまた……すごいな」

 感心した様子でシグナムはほうと息を吐く。
 だがそこで少し顔に影が差す。

「流石は本部の人間、といったところか」
「……うん。そうだね」

 いかに彼が優秀で頼りになる人間でも、彼の立ち位置は六課側(こちらがわ)ではなく、地上本部側(あちらがわ)。それを忘れるなと視線を向けながら念を押すシグナムにフェイトは、分かっていると悲しそうに頷いた。
 彼女自身、エリオやキャロと一緒に作業をするその背中を見ながら何度も思っていたことなのだから……

「フェイトさーん。サーチャーの設置、完了しましたー」

 キャロの間延びした明るい声にはっとしながらフェイトは声のしたほうへと顔を向ける。
 顔を向けた先には一仕事終えた達成感に満ちた顔でこちらに歩いてくる3人の姿があった。
 3人の距離はこの公園に来た時よりもずいぶんと縮まり、その空気からもどこか緊張したものがなくなりやわらかいものへと変わっていた。
 その姿に一抹の寂しさを感じながら、フェイトは手を振って分かったと応える。

「最後くらいは私がやろう。何もしなかったというのはいくらなんでも副隊長としての沽券に関わる」
「シグナム……」

 分かりづらい気遣いを向けながらスクリーンを開くシグナムに心の中で小さくありがとうございますと礼を言う。
 しかしフェイトは自分のスクリーンを閉じなかった。

「でも流石に、最後のお仕事を副隊長に全部任せるわけにはいかないので。それはそれで隊長としての沽券に関わります」
「ふっ、強情なやつめ」

 冗談めかしたフェイトの言葉に軽く笑うシグナムに釣られるようにフェイトも笑った。
 こちらへ来るラディ達を待ちながら、フェイトは上着のポケットに手を入れ、車のキーを取り出す。

「というわけで、私とシグナム副隊長で仕上げをするから、
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