迫る、学年別トーナメント
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放課後、俺は打鉄弐式の調整のために第2整備室に来ていた。
ここにいるのは俺と簪、それとのほほんさんだ。のほほんさんってこういうこと、出来るんだな。
「ここのスラスターは推力を落として、小回りを効かせる方がいいな」
「…それにミサイルの挙動をこう変更して…」
「バススロット空いてるから追加でマシンガン積もうよ」
濃密な談義が繰り返される。
ちなみに俺のデルタカイはそもそも設計段階で俺に合わせてあるため、調整は必要ない。
そんな時、整備室のドアが開けられる。
そして女子生徒が雪崩れ込んで来た。
「何だ!?」
「これ!!」
1人の女子生徒が何かを付き出してきた。なになに…今月開催する学年別トーナメントでは、より実戦的な模擬戦闘を行うため、2人組での参加を必須とする。なお、ペアが出来なかった者は抽選により選ばれた生徒同士で組むものとする。締め切りは…
「というわけで、私と組もうよ、黒鉄くん!」
マジかよ。なら…
「すまんが、そういうことなら連携がとりやすい簪と組むから」
「え〜」
女子生徒たちが肩を落とす。
「俺だって負けたくないから。負けたらスポンサーの評判に影響するだろ」
そう言うと、女子生徒たちは撤収していった。
「そういうわけで、俺と組んでくれるか?簪」
「…喜んで…」
「てっつーも強引だねえ」
「逆に俺が簪以外で誰と組むんだよ。悪いが、足手まといは不用だ」
「本当にそれだけかな?」
「あと、彼氏としてだ」
簪が赤くなる。やっぱ可愛い。
その日は調整が終わった後、2人組の申請を出してから部屋に戻った。
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