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DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十六話
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儀式の間にどれだけ世界が揺さぶられたのかは想像するまでもない。完全なる背徳行為だ。

『『■■■……■■■■―――――《■■■(××××)/■■■■(×××××)》』』

 瞬間――――

「がぁぁぁっ!?」
「ぐがぁぁぁぁッ」
 
 ラーヴェイとコクトの()()から、刃が生えた。ザクリ、と気味の悪い音を立てて。魔力で編まれた刃は、数秒もすると揺らり、と煙のように姿を消した。だが、傷跡は残る。

 吹き出す血。抜けていく魂の感覚。

「MP攻撃属性のある魔術……か……!」

 MP攻撃属性のある攻撃は、以前《冥刀》獲得のために《晶鬼》の青年・零と戦った時に、カズが彼から受けている。コクトもまた、何度か別の相手からMP攻撃を食らったことはあった。

 だが、今の竜属性魔術は、その全てを超越する圧倒的な威力を持っていた。さらにはどうやら、通常のHP攻撃も同時に行っているらしい。もし今、MPが可視パラメータとして表示されていたなら、その数値はごっそりと目減りしていることだろう。

 もう一度受けたら、敗北は免れない。それに先ほどの突然のダメージを見る限り、恐らく必中。会費はできない。

 竜種ならざるコクト達には、先ほどの詠唱と、別のドラゴニック・ワーズの詠唱を聞き分ける力がない。だから、対策の取りようがないのだ。

 策をさらに潰させたのは、続くカズの行動だった。

「……『■■■■■■、■■■■■■■』」
「馬鹿な……カズが……ドラゴニック・ワーズを使う、だと……!?」

 いまだかつて――――《竜神真言》を扱うことができた六門神は、初代闇属性《六王神》だけである、と言われている。将来のカズは、それを扱える存在へと昇華するというのか――――

「『■■■■■■。■■■■■■、■■■■■■………■■■■。■■■■■――――《■■■■■(××××)■■■■(×××××××)
』」

 ズン、と激しい音を立てて、カズの周囲がぶれる。

 ず、ず、ず、と音を立てて、何かが生成されていく。空中に出現した竜神語の文様が形作っていくのは――――一本の、流麗な刀だった。

 真紅の柄を持つその刀の刀身は、どこか《ジークフリード》の、刃そのものである爪を思い起こさせた。

「今のドラゴニック・ワーズは《竜爪刀剣》か!?竜の爪や鱗を装備品として召喚するという……」

 ラーヴェイが冷や汗をたらしながら口走る。

 《竜爪刀剣》は、本来は《人竜族》というドラゴンの亜種が使用する術だ。ドラゴニック・ワーズで再現できるとは初めて知った。

 ただ、人竜族はあの術技を無詠唱で使えるはずなので、その点から見れば本家には劣っているのだろうし、何より人竜族は『本来ならば龍となるは
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