暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
79話:荒ぶる炎(ほむら)
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変化した。当然燃え上がる剣はそのまま怪人の腹部に突き刺さり、怪人は呻き声を漏らした。


 『鬼棒術・烈火剣』。響鬼が使用した技の一つだ。烈火から炎で出来た剣を作り出し、敵を切り裂く。
 響鬼も生身の状態で使用したことがあるが、士の場合は魔力が元となる。元来魔力運用が苦手な士は、生身の状態だとある程度の時間を要する。だから一度怪人を怯ませ、その隙にこの技を準備していたのだ。


「せいっ!やぁぁぁ!」


 そして士は突き刺していた烈火剣を引き抜き、左手に持つ烈火剣で怪人の体を横一閃に斬りつける。
 烈火剣を振るった勢いのまま士はその場で180度回転して、右手の烈火剣を左下から斬り上げ、左手の烈火剣を左上から斬り下ろし、怪人の体に真っ赤な×字を描いた。


「グッ、ォォォ…」
「さて、トドメといこうか」


 呻き声を上げる怪人を目の前にして士はそう呟き、両手の烈火の先端を頭上で接触させる。
 すると撥の先の烈火剣が渦を巻き、一つの大きな大剣となって士の頭上で燃え上がっていた。


「でぇぇりゃぁぁぁぁッ!」
「ギャアアァァァ!」


 そして大剣と化した烈火剣―――『大烈火剣』とでも呼べそうなその剣を真っ直ぐに振り下ろし、怪人を両断する。
 今までで一番大きな悲鳴を叫び後ずさりする怪人。士はすぐに剣を持ち直し、振り上げるように振るって剣の腹で怪人を宙に飛ばした。

 空に打ち上げられた怪人はそこで限界を迎え、悲鳴を木霊させながら爆散し消えていった。


「汚い花火だぜ……なんてな」
〈お疲れ様でした〉
「おう。周りに変な反応は?」
〈現在は反応ありません。おそらく追撃はないかと…〉
「了解。とりあえず、状況終了だ」


 士は腰にいるトリスとそんな会話をすると烈火剣を消し、撥を数度回した後に腰の後ろに移した。
 すると烈火剣はその場で火の粉と共に霧散し、あたかも元々そこになかったかのように消えてなくなった。


「ほらお前ら、ボケッとすんな! 仕事だ仕事!」
『『『『は、はいっ!』』』』


 士と怪人の戦いを遠くで見ていたフォワードの四人は、呆気に取られたかのように動かずにいた。
 そんな四人に士は通信で活を入れ、四人はようやく今の状況に気が付き慌てふためいた。

 その様子を映像で見ていたはやては、クスッと笑った後に全員に通信を繋いで指示を出す。


『じゃあスターズはレリックの護送、ライトニングは現地の局員が来るまで待機して、引き継ぎ作業や』
『『『『『『了解!』』』』』』
「はやて、俺は?」
『特にすることないなら、帰ってきてもえーよ』


 じゃあそうするか、と言ってスバルにウイングロードを伸ばしてもらい、士はなのはやスバル、ティ
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