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ハイスクールV×D ライド1
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浴びる様な下手な戦い方はしていないが、それでも血の匂いの充満した工場の中の空気は最悪だ。

「……それに、早く詩乃に会いたい」

 自分にとっての光は彼女だと思う。その為に剣を取る事を選んだのだから……。
 例え人を食らう化け物だったとしても、人の形から外れた異形だったとしても、命を奪ったと言う事実は何時になってもなれない。詩乃の声が聞きたい、彼女の顔が見たい……少しでもこの辛さが紛れる様に。

 彼は『五峰 四季』。この世界に於ける勇気と覚悟の剣の継承者であり……守護竜の神器を宿す者。





「……またの様ね」

 四季が立ち去ってから数分後、彼と入れ違いに廃工場に入ってきた一団の姿が在った。その中の一人である、紅い髪の女、彼らグレモリー眷属の(キング)『リアス・グレモリー』は溜息を吐きながら呟く。

「ええ、その様ですね。一体誰がハグレ悪魔を倒しているのでしょうか?」

 彼女に応えるのは黒髪をポニーテールにした女性、グレモリー眷属の女王(クイーン)『姫島 朱乃』。

「部長。堕天使や天使の仕業ではなさそうです」

 金髪の少年、グレモリー眷属の騎士(ナイト)『木場 祐斗』は周囲の戦闘痕を調べながらそう呟く。彼もまた剣を扱う者であり……同時にある物に強い恨みを持っているからこそ、周囲の戦闘痕から使われた武器が何か分かる。

「恐らく聖剣……それもかなり高位の物が使われた可能性があります」

「……ハグレ悪魔祓いの仕業かもしれません」

 木場の言葉に続くのは白い髪の小柄な少女、グレモリー眷属の戦車(ルーク)『搭城 小猫』だ。

「ええ、そうでしょうね。それに、ハグレ悪魔には賞金が着いている場合が多いから、それ目当ての者の仕業の線も有るかもしれないわね。どちらにしても、私の領地で好き勝手されているんだから、調べてみる必用が有るわ」

 少なくとも、天使や堕天使ではなく聖剣の類を使ったであろう人間の仕業……周囲の戦闘痕からの分析から分かるのはその程度だ。

 リアスの婚約者であった『ライザー・フェニックス』との戦いのダメージで明日まで動けない為に此処に居ない兵士(ポーン)である滅神具(ロンギヌス)の一つに数えられる神器(セイクリッド・ギア)赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を宿した『兵藤 一誠』と、回復系の神器を宿した元シスターの僧侶(ビショップ)『アーシア・アルジェント』の二人を含めたメンバーが彼女の眷属全員だ。

「……はぁ、評価が下がる一方ね」

 まあ、ライザーの一件でかなりリアスの評価は下がっている。彼女自身の才能や個々の眷属の実力と才能……当代の赤龍帝でありライザーに勝った一誠の存在もあり疑う者は居ないが、メンツを潰された彼女の婚約に関わっていた
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