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魔法薬を好きなように
第24話 彼女の家で待ち受けていたのは
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一旦、期間をおいてから会った時に、ミス・ティファンヌのことを大事に思っている自分に、気がついたからです」

使い魔として召喚されたこと以外は事実だが、

「護衛ですか? たしかトリステイン魔法学院では、公爵家以上でかつかなりの金額の寄付金を納めないと、護衛とか使用人は一緒につけなかったはずですが」

この夫人、本人か少なくとも近親者に、トリステイン魔法学院へ使用人を一緒につれていかそうとしたのがいそうだ。下手なごまかしは、印象を悪くする。かなり悪い手札だが、開くしかないか。

「そうですね。実はモンモランシ伯爵家のご令嬢に、使い魔として召喚されてしまいました」

「あら、そうでしたの」

「……えーと、自分が言うのもなんですが、人間が使い魔になるって驚かないんですか?」

「公爵家の三女の使い魔が平民だったというのは、有名な話ですから」

「そうでしたか」

とは言うものの、使い魔であるというのは、定職につく上でやはり不利だし、法衣貴族の女性と付き合う上で定職をもっていなければ、やはり親は反対するのが常であろう。

「ところで、主人であるモンモランシ家のご令嬢は、ミスタ・アミアンの目と耳と共有できるのですか?」

「いえ、目も耳もできません」

「それなら、きちんとした職についていただけるのでしたら、娘とお付き合いするのは問題ありませんね」

「えっ?」

主人が使い魔に対して、目も耳も共有できないって信じるのかよ。

「不思議そうな顔をしていますね。実はわたしも使い魔だったねずみとは、耳が共有できなかったのですよ」

「はい? 本当ですか?」

「このようなことに対して、嘘をつくようなことは必要ありませんわよ」

「確かにそうですね」

「私も困惑を覚えて、王立図書館で資料を閲覧させていただきまして、『使い魔との目と耳の共有に関する研究』という学術書で、そのような事例が数年に1度の割合で発生しているという研究結果がでているのを存じていますの」

「そんな研究結果があるのですか?」

「だから、使い魔の能力として『目となり耳となる』能力が重要視されない、となったのではないかと、私は考えていますわ」

「経験者の言葉には、重みを感じます。また、将来にも展望が開けました。自分のほうこそ、今回ベレッタ夫人にお会いできて、光栄に存じ上げます」

「そんなことはありませんわ。それよりも、ティファンヌが夜遊びをしていたというのは、ご存知かしら」

「はい。お付き合いを申し出たときに、聞きました。同時に、清いということも聞いていますので」

「貴方は、それを信じますの?」

「はい。信じます。そもそも、最初に夜遊びしていたことを言った上で、そのようなことを言うなら、最初
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