暁 〜小説投稿サイト〜
聖魔弾の銃剣龍神皇帝と戦姫
第1巻
一日の行動×監視役ルーリック
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
俺がエレンからの質問や頸を刎ねる事を阻止してから、十日は過ぎた。客将扱いなのだが、捕虜とあんまり変わらないようであった。何でも今まで捕虜や客将扱いをした事がないらしいから、慣れていないとたまに俺には聞こえない声でそう言っていた。まあ聞こえるんだけど、風の精霊から呟きから内緒話まで何でも聞こえるのでな。生活はまあまあになってきたが、まず朝起きた後からの行動は見張り役の兵士を呼んでもらい、それから鍛錬を開始する。基礎トレーニングに筋トレや剣術をな、武器は貸してもらえないからいつも空間から出した木刀でやっている。そんで朝食を食べるんだが、見張り役の兵士というのが俺に粗悪な弓矢を渡して危うく処刑されそうになったルーリックという者だった。あの時は黒髪があったはずなのに、今ではまるで抗がん剤治療をしたみたいに頭がつるつるしたハゲとなっていた。

「ティグルヴルムド卿。今後はこのルーリックが、あなたの監視役を務めさせて頂く事になりました。とはいえ、この公宮におられる間、不自由で不快な思いをさせるつもりはございません。何なりとお申しつけ下さい」

最初に聞いた時がこれだったから、思わず呆気なかったほどの笑顔をしていたのだった。それと俺が捕虜ではなく客将となり、もし俺の国に危機があった時は一人では行かないようにと言われた。ライトメリッツから援軍として参るらしいが、俺としてはついて来られるのかな?と思った。そんな事よりこいつの爽やかな笑顔であったからか、俺は一度聞いてみた。

「ところでお前の黒髪はどうしたんだ?」

「剃りました」

その一言だったが、率直な返事でもあった。

「戦姫様に、命の次に大事にしているものを差し出すよう命じられまして。本来なら死ぬはずだったところを、ティグルヴルムド卿の慈悲によって生きながらえる事が叶ったのだからと」

なるほど、俺が許したから命の次の大事な物は人それぞれだがルーリックにとっては艶のある黒髪だったか。そしたら突然ルーリックはその場に膝をついた。

「今更ながらではありますが、あのような恥知らずな行いをお許し頂き、感謝の言葉もございませぬ。そして、あの見た事のない飛び道具での正確な腕を持つ事に感服致しました。あのような神技は見た事もなければ、あのような遠い所でも敵を倒せるとは思いませぬ。このルーリック、弓には些か自信があったのですが、今はただ己の未熟を恥じるばかりです」

「その見た事のない武器は弓から進んだ技術と言っておこうか、それにこれについては今の所どの国にも伝わっていないからしょうがない事だ。遠くの敵を倒せるのは弓だと思われがちだが、我ら神国は弓以外で遠くの敵を倒せる道具を持っている。あとあれは神技ではないよ、俺の部下でも出来る事だ。まあこれの事はあまり大きな声で言いたくないんでね、貴公は貴公
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ