暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos54-A決戦/永き旅路の終わりへ〜First Battle〜
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と変え、健在を示すかのように即座にシグナムに反撃した。初撃が微かに回避に移ったシグナムの頬を浅く切って、二撃目が当たるかどうかの一瞬、「させない!」ルシルから放たれた魔力槍1本が魄翼を打って、シグナムの離脱を援護。

――バレットダムネーション――

わたし達の接近を拒むように何十発っていう魔力弾幕を張ったヤミちゃんだけど、回避や防御に必死なわたしとは違ってキリエがまた「アクセラレイター!」高速移動で接近を試みた。

「だからわたしは、博士がくれたこの体と心、この2つだけで、わたしに出来ることをするっ」

銃から片刃剣一対へと戻したキリエは、腕を大きく広げるような形で“ザッパー”を振るって斬撃を繰り出す。ヤミちゃんは真っ向から怪物の腕へと変えた右の魄翼で殴りつけるように迎撃。刃と拳が火花を散らして拮抗。

「お姉ちゃんと一緒に未来に帰って、わたしはずっと博士の側に居るっ。博士に残された最後の時間を一緒に・・・過ごすのっ!」

「だったら、私の前に現れることなく帰ればよかったじゃないですか。わざわざ壊されに来るような真似をして。それだと本当にお馬鹿になっちゃいますよ」

「ケジメよ♪ 未来に――お家へ帰る前に、散々迷惑を掛けたことへの。そして、あなたを、我が儘で駄々っ子な迷子ちゃんを、保護者のところへ連れていってあげないとね!」

「本当にいい迷惑です」

左の魄翼も腕となって、キリエを横から殴りつけようとする。

「風牙真空刃!」「空牙!」

ここでわたしの真空刃がキリエの“ザッパー”と拮抗してる右の魄翼を潰し、シグナムの斬撃で左の魄翼を迎撃。すかさず「クリムゾンスラッシュ!」トーマがヤミちゃん本体に赤い斬撃を放って直撃させる。パキン、と何かがひび割れた音が聞こえた。

「ようやく1枚目にダメージを与えられたか・・・!」

クロノが言う。わたし達の攻撃は塞がれてはいるけど、でも確かに多層防壁やヤミちゃんの魔力を削り取ってる。このまま削って、第二チームのなのは達が好条件で戦えるようにしないと。

「先ほどから私の魔力を分断する君も・・・いや君たちは、ギアーズと同じ異世界出身者か・・・?」

ヤミちゃんの目がトーマと、彼の内に居るリリィに向いた。トーマは「そう見えるかな、やっぱり? 一応、管理世界出身だよ」って答えて、『わたしも!』リリィも続いた。ヤミちゃんは「そう。それで? 無関係な君たちは、何しにここに来た?」戦闘行動を止めて、真っ直ぐトーマを見詰めた。

『各自、攻撃中止』

クロノからの思念通話の指示に『了解』ってわたし達はそれぞれ応える。トーマとの会話中に下手に攻撃を加えて、トーマに危険が及んじゃ意味がない。

「君の帰りを待ってくれている人が居る」

『ヤミちゃんも知ってるで
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