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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第11話 「明くる日」
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値するものだったと思うが、千冬さんは満足しなかったようで出席簿で頭を軽く叩かれた。・・・強弱関係なく、事あるごとに他人様の頭叩く癖直した方がいいですよ?

「私はその後を聞いている。続きがあるだろう。」
「・・・暇だったからもう一回試合しました。他でもない貴女と。」

はぐらかしたら脳震盪じゃ済まないと考えた俺は正直に白状した。俺の言葉を聞いた生徒たちは皆一様に驚愕を露にしている。結果も言ってないのに気の早い奴等だ。

「聞いての通り、神裂はこの私と勝負し、私が本気を出して倒しきれなかった男だ。貴様らのようなヒヨッコが到底勝てる相手ではないのさ。」
「えっ!?もしかして零、千冬姉に勝ったのか!?」

おい、一夏。いつ千冬さんがそんなこと言ったんだ?盛大な誤解を大声で振り撒くな。騒ぎ出した女子生徒鎮めんの面倒だろうが。

「負けだよ、俺の。こんな化け物に勝てるわけないだろ。」
「え?でも千冬姉、さっき倒しきれなかったって・・・。」

チラッと千冬さんに目を向けると、どこ吹く風でこちらに視線すら合わせる気もない様子。あくまで俺に説明しろってか?自分が紛らわしい言い方したのが原因だろうに・・・。俺もだけどさ。

「正確に言うなら引き分け。俺も織斑先生もシールドエネルギーが最後まで尽きなかった。だが、俺は《武神》をフル稼働、一方の織斑先生は学園に配備された《打鉄》。あのスペック差で引き分けに持ち込まれたんだ。俺の負けも同然だ。」

単一仕様能力まで使ったってのにあの始末だ。泣きたくなるほどの実力差だったよ。流石はブリュンヒルデ、あの束さんが自分と互角だと豪語するだけある。

「私に本気を出させたのだ。誇っていいぞ、小僧。」
「・・・いつか絶対泣かす。」

千冬さんは俺の負け惜しみを勝ち誇ったような笑みを浮かべながら聞き流し、教壇に立って口を開いた。

「クラス代表は織斑 一夏。異存はないな。」

はーい!とクラス中からの元気な返事が教室に木霊する。ああ、団結って、素晴らしい。元気のない一夏を尻目にそんなことを思う俺であった。
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