一日目
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部、ですか…?」
流石に山田先生も絶句した。当然だ。
「え、えっと…織斑くん以外で、今の段階でわからないって人はどれくらいいますか?」
俺を含んで誰も手を挙げない。
「織斑、入学前の参考書は読んだか?」
控えていた織斑先生が問う。
「古い電話帳と間違えて捨てました」
そして出席簿
「必読と書いてあっただろうが馬鹿者」
流石にあれを捨てるのは予想外だ。必読ってかなり大きく書いてあったよな。こいつの目は節穴か?
「あとで再発行してやるから1週間以内に覚えろ、いいな?」
「い、いや、1週間であの分厚さはちょっと…」
「やれと言っている」
「はい、やります」
正直1週間は生ぬるいな。俺は5日で覚えた。
「ISはその機動性、攻撃力、制圧力と過去の兵器を遥かに凌ぐ。そういった兵器を深く知らずに扱えば必ず事故が起きる。そうしないための基礎知識と訓練だ。理解ができなくても覚えろ。そして守れ。規則とはそういうものだ」
当たり前だな。まぁそれはISに限った話じゃないが。
「貴様、[自分は望んでここにいるわけではない]と思っているな?」
織斑の態度を察したのか織斑先生が問い詰める。
「望む望まざるにかかわらず、人は集団の中で生きなくてはならない。それすら放棄するなら、まず人であることをやめるんだな」
言い方がきついとはいえ正論だ。織斑も納得したようだ。
「えっと、織斑くん。わからないところは授業が終わってから放課後教えてあげますから、がんばって?ね?」
「はい、それじゃあ、また放課後によろしくお願いします」
「ほ、放課後…放課後に二人きりの教室と生徒…。あっ、ダメですよ、織斑くん。先生、強引にされるとよわいんですから…それに私、男の人は初めてで…」
おい教員、公衆の面前で何を言ってる…。
「で、でも、織斑先生の弟さんだったら…」
「あー、んんっ!山田先生、授業の続きを」
山田先生の妄想を織斑先生が遮る。
「は、はい」
ようやく我に返ったか。
その後は微妙な空気の中、授業が進んだ。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、授業の終わりを告げる。
休憩になると、織斑は俺の席までくる。俺と篠ノ之くらいしか話す相手がいないのだろうか?
俺に話しかけようとした時、1つの声が割ってはいる。
「ちょっとよろしくて?」
「へ?」
全くの無警戒だった織斑は間抜けな声をあげる。
話しかけてきたのは金髪の女子だった。見覚えがある。イギリス代表候補生のセシリア・オルコットだったか?
「要件は何だ?イギリス代表候補生」
「あら、私のことご存知なのですね」
織
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