YES!ウサギが呼びました!
第九話 「虎退治と少女の影」
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バラバラになっており、もはや人が通れるような道では無くなっていた。
「かなり生い茂っていますね。これではどこに隠れていても分かりません」
「そうね」
緊張した面持ちのジンと久遠さんに耀が助言する。
「大丈夫、近くには誰もいない・・・・・・匂いでわかるから」
「あら、犬にもお友達が?」
「うん、二十匹くらい」
耀の言葉に零菜がすかさず反応をしめす。
「二十匹も!?いいな〜家でも飼いたいんだけどな〜」
「誰が面倒みると思ってんだよ」
「ん〜古城君?」
予想どうりの答えに溜息を付いている古城の隣で雪菜は耀と話を続ける。
「それで相手の詳しい位置を特定する事はできませんか?」
「それは分からない・・・・・・でも風下にいるのに匂いがないから何処かの家に潜んでる可能性は高いと思う」
「って事は・・・・・・建物がある所は特に注意が必要ってことだな」
「後は指定武具を見つけないといけませんね」
「なら、まず外でその指定武具を探すとするか」
話しが纏まると古城達は森を散策し始めたが、鬼化した木々は家屋を呑み込んで成長してらしく、住居のほとんどが枝や根に食い破られて廃墟と化していた。
「こっちもダメか・・・・・・そっちはどうだ?」
「こちらにも何もありませんでした」
「こっちもダメ〜」
「私もダメね、ヒントらしいヒントも見当たらないし、武器らしい武器も見つからないわ」
「そうですか・・・・・・いったいどこに隠したんでしょう?」
「ん〜でもさ自分を殺す唯一の危険物を何処かに隠したりするかな?」
「もしかしたらガルド自身がその役目を担っているのかもしれないって事か?」
「その可能性は高いですね、なんせこのゲームには自身の命がかかってるわけですし」
「その方針で考えてみましょう、まずは春日部さんの力でガルドを探してもらいましょう」
「うん」
耀はすかさず近くの樹の上に登り周囲をくまなく探しているとやがて目標を発見する。
「見つけた」
樹を跳び下りてきた耀は全員に見たものの説明を始めた。
「本拠にいた、影が見えただけだけど・・・・・・目で確認した」
彼女の瞳は普段の耀とは違い、猛禽類を彷彿させる金の瞳で本拠を見つめていた。
「そうですか・・・・・・ではここからは二手に分かれましょう」
「「「えっ!?」」」
「ど、どういうことですか!?」
雪菜の言葉に慌てふためくジンに古城が声をかけ落ち着かせる。
「おいおい、そんなに慌てんなよジン・・・・・・ちゃんと理由はあるんだからさ」
「理由ですか?」
「ああ、二手に分かれるのは・・・・・・このゲームに干渉してる奴の相
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