幼少期編2
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は傷だらけで、かなり衰弱した状態だった。私は白猫の傷が酷いので手当てしようとしたが、
「ミー!!」
私が手当てしようとすると、弱った体であるにも関わらず、私を威嚇して距離を取ろうとしていたが、
「ミィ・・・」
今の威嚇で力を使い果たしたのか、倒れて気を失った。。
私は、白猫が気を失っている間に出来る限りの手当てを施した。傷が酷い箇所は包帯を巻きたかったのだが、肝心の包帯が手元に無かったので、私は自分の服の袖部分を引きちぎり、白猫の傷が酷い前足に巻き付けた。
「ミ〜?」
「気付いたか。大丈夫か?」
私が手当てをし終えた後に、白猫が気を取り戻したので顔を覗きこんだ。白猫は先ほどとは違い、私への警戒はまだ有る様だが、威嚇はせずに私の顔を見つめている。私は白猫に魚肉ソーセージを食べさせようとしたが、警戒して口につけようとはしなかった。痩せこけているのでお腹が減っている筈なのだが。
そこで私は白猫に見える様に魚肉ソーセージを口にして、食べるところを見せた。
「今、見た様にこれは安心して食べられる物だ。だから、食べておけ。」
「ミー!」
私が魚肉ソーセージを白猫の目の前に置くと、白猫は魚肉ソーセージを夢中になって食べ始めた。白猫が魚肉ソーセージを食べ終えた後に、黒猫がやって来た。その黒猫は白猫よりも深い怪我をしていたので、私が手当てしようとしたが、
「フシャー!ニャー。」
「ミー・・・」
黒猫が白猫以上に力強い威嚇をした後に、白猫と供に茂みに潜って行くと白猫と黒猫は姿を消した。
『相棒。猫という生き物は他の生き物より、霊感が高いと言われているらしいぜ。多分、お前が前世で戦いに敗れた魔王様の亡霊が転生したのが原因で嫌われているんじゃねえの。』
『霊感が高いのが本当ならば、私では無くてドライグ。お前の存在でも感じ取っていたのではないか?』
『ハハッ。それもそうだな。あの猫達がどうして、あんなに警戒していたかは知らねえけど、二匹の力が有れば無事に生きていけんじゃねえか。』
ドライグの言う通りだな。あの白猫と黒猫が傷だらけでいた理由が気になるが、猫の世界に私が手を出すのは良くないだろう。あの二匹の猫には無事に生きていてほしい。
二匹の猫が姿を消した後、私が帰宅しようと思った時だった。少し遠い場所から僅かだが殺気を感じ取った。
『相棒。今の殺気は感じ取れたよな?』
『当然だ。この殺気の正体を探ってみるとするか。』
『だな。相棒に向けられてはいないとは言えど、放っておくのも出来ないよな。』
『それに、この殺気を出す存在を放って置くと、悲劇が生まれるかもしれん。それだけは阻止せねば!』
私は殺気を感じ取った方向に向かって行くと、神社にたどり着いた。この神社に有る巫女の家から殺気を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ