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RAINY GIRL
第二章
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第二章

「本当にね」
「そうだね。何かやけに長く感じたよ」
「いつもはこんなに長く感じないのに」
 俯いたままの言葉だった。僕は何とか顔をあげていたけれど彼女は違っていた。
「けれど今日は」
「そうだね、本当にね」
「こんなに長く感じたことなかったわ」
「それに。嫌な一日だったよ」
 こうも言い合った。
「全くね。そっちも同じこと思ってたんだ」
「そっちもだったのね」
「そうだね。同じだったんだ」
「ねえ」
 そしてだった。彼女の方から言ってきた。
「これからだけれど」
「これから?」
「もう。こんな思いはしたくないから」
 こう言ってきたのだった。僕に対して。
「仲直りしない?」
「そうだね」
 僕にしても反論はなかった。する筈もなかった。それだけ嫌な気分であり続けたからだ。嫌な思いを好んでしたい人間もいない。
「これでね」
「そうね。仲直りしましょう」
「だったらさ。これからだけれど」
「これから?」
「うん、雨だけれどね」
 それが残念だったけれどそれでもだった。僕は言った。
「何処か行かない?これから」
「デートなのね」
「そう、雨上がりのデート」
 それをしようと提案した。仲直りにはそれが一番だと思ったからだ。
「それがしたいけれど」
「それは無理よ」 
 けれど彼女はこう言ってだ。そのうえでの言葉だった。
「それはね」
「どうしてかな、それって」
「だって。雨はまだ降ってるから」
 言ってきたのはそれだった。確かにあがる気配はない。何時まで振り続けてくれるのかわからない位だ。少なくとも水不足の心配はなさそうだけれどそれでも止む気配がない。それは確かだった。
「それじゃあ」
「雨の中のデートになるわ」
「そうか、雨の中か」
「雨上がりのデートはできないわ」
 そしてまた僕に言ってきた。
「雨の中ならね」
「それならいいかな」
 僕は言葉を変えた。そのうえでまた提案した。
「雨の中でも」
「ええ」
 はじめて僕に顔を向けてくれた。そのうえで。
 にこりと笑ってだ。そうして僕に答えてくれた。
「御願いするわ。是非ね」
「うん、それじゃあそれでね」
 僕が今行ったところで前に電車が来た。絶好のタイミングだった。
 僕はその電車を見てだ。あらためて彼女に言った。
「行こうか、今から」
「何処に行くの?それで」
「それはそれから決めるけれど。まずはとにかくね」
「電車にね」
「うん、乗ろう」
 今度の提案はこれだった。最初にだ。
「じゃあね」
「ええ、それじゃあ」
 彼女も笑顔で僕に応えてくれた。そうしてだった。
 僕達は同時に立ち上がりそうして電車に向かった。そのうえで二人で一緒に電車に乗って。雨の中のデートをはじめた。今日
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