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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第二章 彼と彼女の事情
第十三話 恨みと破壊と大革命 上
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___12:34____
僕は先に教室に戻って、妃宮さんと雄二が戻ってくるのを待っていた。
姫路さんの顔をまともに見られない。きっと二人なら彼女を救うための作戦なんか、簡単に立てることが出来るんじゃないだろうか。
そんな楽観的な考えと、姫路さんが抜けてしまったことで僕らが負ければ、妃宮さんの予測通りに姫路さんの転校を早まってしまうのではないだろうかと不安に駆られてしまう。
「明久よ、どうしてそんな難しそうな顔をしているのじゃ?」
僕の親友で美少女…いや美少年でもある秀吉にそう尋ねられる。
「……何でもないよ、勝てるかなって思っただけだよ。」
「そうじゃのう……」
僕の顔をじっと見ていた秀吉は教室の様子を見回しながら何かを考えている。
「このクラスには妃宮(きさきのみや)という軍師がおるからの、前回の時もあやつにワシは助けられたからの、今度もうまくいくんじゃろうと思っておるぞい。」
笑顔でそう答えてくれた秀吉に思わず胸が高鳴る。
「ん?明久よ、どうしたのじゃ?」
「秀吉、あのさ……」
そのとき教室の扉が勢いよく開けられ、バカでかい音が教室中に響きわたる。雄二(バカ)がドアを力任せに開けたせいだ。
僕のトキメキを返せバカ野郎!!
まったく、後ろから入ってきた妃宮さんが静かに扉を閉めたのとは大違いだよ。
「これより後半戦についてのブリーフィングを行う、まずそれぞれがどのように分かれるかから発表する!」
「後半戦はいよいよBCが連合軍を編成して一挙に攻め寄せてくるものと予測されます。苦しい戦いが強要されるものだと思います、ですが皆さん、どうか奮起してください。」
「「応よ!!」」
______12:50_______
Fクラス三軍の再編成を行う、MF(機動部隊)FeBaCα(防衛部隊本体-通信名称アルファ)、そしてFeBaCβ(階段側の守備隊-通信名称ブラボー)
土屋康太は校庭を迂回して体育の大島とともに新校舎屋上へ単身潜入。
MFは相変わらず吉井明久が隊長。αは坂本雄二自ら指揮を取る、旗下一七名 βは妃宮(きさきのみや)千早、旗下四名 予備戦力1名
戦略方針
FEBA(Forward Edge of the Battle Area 主戦闘地域の前縁)を渡り廊下、旧校舎階段に設定。FOB(Forward Operating Base 前線基地)である旧校舎二階の和室にて木下秀吉が策の準備中。こちらの策を使わない場合、秀吉を通信戦の中心とする。最悪、通信要員は無くして良い。
αはβの作戦の成功まで粘ること、その後の流れは必然的にFのものとなる。

(尚、FeBaC:Forward Edge of the Battle Area Counter Force主戦闘地域の前縁部迎撃部隊の略称でありフィーバックと呼ばれる。
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