神刀ー神威ー
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モンスター達は皆、戦闘開始数秒後にはポリゴン片へと変えられていた。
初めの方の緊張感を返せ!と内心叫ぶリズだった
◆◇◆
「さて、着いたな。」
「案外、楽だったね〜」
「あんたらが強過ぎなだけでしょ……」
三人は洞窟には不釣り合いな巨大な鉄扉の前に居た。ここまでの道中全て一本道だったもののなかなかの量のモンスターがポップしてきていたが、ものの数分で最奥地まで辿り着いてしまい、リズは二人の規格外さに呆れを通り越し、つっこむ事をすでに放棄していた。
「準備はできたか?」
「えぇ、できてるわ」
「こっちもオッケーだよ」
各々がHP、武器、アイテム等の確認を終えるとユーリがおそらくボスが待っているだろう部屋へと続く扉を開ける。
中はティアマットと戦闘をした時のような円形の部屋。違いと言えば、直径が一回り大きくなった事と縦に伸びていることくらいである。そして、三人が中央まで歩みを進めるとバタンと勝手に扉が閉まる。
「なるほどね。後戻りはできないと……」
ユーリはポツリとつぶやくと己の刀へと手をかける。
『ギャァァァァ!!』
天井の方から、真紅の鱗に覆われた翼竜が激しい土煙を巻き上げながら三人の側へと降り立つ。
【クリムゾンレッド・ワイバーン】
真紅の翼竜に名前が表示され、それと同時に三本のHPゲージが現れる。そして、翼竜の咆哮が合図となり、戦いの火蓋がきって落とされる。
「いくぞ!」
「おー!やってやろうじゃないですか〜」
「もうこうなったらヤケよ!!」
翼竜向かって走りだし、シィが早速、大鎌を振り下ろす。だが、カーンと甲高い音と共に弾かれ、ノックバックをくらってしまう。すかさず、無防備なシィへと尻尾によるなぎ払いが振るわれる。
「やらせるか!」
間一髪、間に割り込んだユーリがソードスキルを発動させ尻尾をはじき返しつつ、胴体を浅く傷つける。
「ありがと。にしてもこいつ相当固いよ」
一度、翼竜と距離を置くと冷静に敵を分析する。高防御に加え、なかなか動きも素早い。二人がいくら強かろうと何が起こるかわからないため用心してかからなければならない。
「シィは遊撃でなるべく防御の薄い場所を探ってくれ。リズは俺がカバーしてくから積極的に殴ってけ」
「わ、わかった!ユーリ危なくなったら助けなさいよね!」
「任せろ!」
リズは元々生産職であるため戦闘に自信が無さげである。
シィは巧みに翼竜の尻尾や爪攻撃を躱していき、腹や脚を切りつけていく。リズも負けじと打撃系統のスキルを使い、地道にダメージを稼いでいく。
じわりじわりと、しかし一方的に翼竜のHPバーは削られていき、ついに一本目を削りきる。
『グギ
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