暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス ―蒼炎の大鴉―
某企業のテストパイロット
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これから何万という人間を率いる者の

「期待しているわ」

それを言って彼女は訓練場を出る。その後ろ姿は、歴戦の勇姿の確かな覇気が感じられた。

彼女と入れ替えに、一人の男が入ってくる。身長180cmで、ガタイはしっかりしている。
彼こそがレイヴン社の社長であり、黒鉄和也の父親である[黒鉄 勇二]だった。

「和也、調子はどうだ?」

「問題ありませんよ。機体の耐G機能が優秀だから超音速戦闘をしてもさして負荷はありません」

「そうか…。ならいい。お前の身に何かあったら、父親としても社長としても辛いからな」

「それはさておき、例の男性適合者、どこまで調べがついているんです?僕としてもかなり気になるのですが」

「いくらか重要な情報を掴んだよ。まず、彼は純正のISコアに適合した。これは紛れもなく人類初だ」

「興味深い」

「次に、彼はあのブリュンヒュルデの唯一の肉親で弟とのことだ」

「あの織斑千冬…ですか」

「左様、それが世間からの注目を加速されているようだな。それと最後に、彼はISの開発者[篠ノ之束との交流があったようだね」

「なんかキナ臭いな」

「確かにな。もしかしたら篠ノ之束が何かした可能性も否定できん」

「行方をくらませた彼女が何をしたのか…、かなり興味深いことではありますが」

「裏がとれない以上、干渉できんな」

その会話は部下し社長というよりは父と子がニュースについて議論していると表現する方が近かった。

「どちらにしろ、彼がIS学園に入学することは目に見えている。僕も入学するし、何か掴んでみましょう」

「無茶はするなよ」

「わかってます」

そして社長は立ち上がり、訓練場を出る。業務に戻るのだろう。

「僕もデータをまとめますか」

和也も自身の業務に戻ることにした。


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