プロローグ
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「グッ・・・」
私の名前はダオス。私は今、時空剣士と呼ばれる事になる英雄クレスとその仲間達との決戦に敗れ、私の命はもうすぐで終わりを向かえるところだ。
クレスの仲間であるミントという女が私の顔を見ると私の真意を聞き出した。
「あなたは何の為に戦っていたのですか?」
「そんな事を聞いてどうするのだ?聞いたところでお前達には関係ないどころか、どうする事も出来ない問題だ。」
「それでも私は真実を知りたいのです!あなたが何で、魔王として恐れられながらも、ここまでして戦い続けた理由を知りたいんです。」
「・・・いいだろう」
私はミントの質問に最後の力を振り絞り、私が戦い続けた理由を教えた。
私がクレス達とは違う惑星であるデリス・カーランの出身で、デリス・カーランが深刻な生命の源であるマナが枯渇し始めたので、私はクレス達の惑星に有る膨大なマナを持つ実を作る世界樹を探して見つけたのはよかったが、この惑星の人間達の研究している魔科学の影響で世界樹が枯れ始めたので、私は世界樹を守る為に魔科学を滅ぼす戦いをした。
その結果、私はこの惑星の住人からは魔王ダオスとして恐れられる存在となり、クレス達と戦う事になり、今に当たる事を教えた。
真実を聞いたクレス達の表情が曇ったが、最早、どうする事もできない問題だ。
済まない、デリス・カーランの民よ。不甲斐な私を許せ・・・
クレスよ、私はお前を恨みはしない。私は最後にお前と戦えた事を誇りに思う。
そして、私は魔王ダオスとしての生は終わりを向かえた。
私は死んだ後、夢を見るかの様に世界樹の聖霊がデリス・カーランに世界樹の実を送ってくれた事を確認できた。世界樹の聖霊は私の事を罪深いと言いながらも、私の住んでいた惑星を救ってくれた。感謝するぞ、世界樹の聖霊よ・・・
私は死んだ筈だ。なのに何故、こんなはっきりと意識が有るのだ。
今、私は暗いところにいる。暗いが暖かい場所にいる。まるで、母親の胎内にいる赤ん坊の様な感覚だ。
しばらくすると、私は明るい場所に出た。そこは私が見た事も無い道具と服装をした人間がいる場所だ。
「産まれましたよ。元気な男の子ですよ。あれ?でも髪の色は・・・」
「先生?私の子供がどうしたんですか?・・・確かに髪の色は私と夫とは違いますね。
でも、私が産んだから私と夫の子で間違い有りません。」
「そうですね。多分、科学的に言うと遺伝子が乱れたから髪の色が変化しただけかもしれません。」
「髪の色が私と夫と違っても、あなたは私の子供よ。今日からよろしくね。」
私に笑顔で語り掛けてくるこの女性は、私の事を自分の子供だと言う。
信じられない話だが、私はクレス達との戦いで敗れて死んだ後に人間として生まれ変わったという事なのだろう。それにしても両親
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