第34話 キャッツ?アイ
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マンは戻った司達の報告を聞いていた。
「ふむ・・・。ミス・ロングビルがキャッツ・アイじゃっとはな・・・。美人だったもので、なんの疑いもせず秘書に採用してしまった。」
「いったい、どこで採用されたんですか?」
隣に控えたコルベールがたずねた。
「街の居酒屋じゃ。私は客で、彼女は給仕をしておったのだが、ついついこの手がお尻を撫でてしまってな。」
オスマンとコルベールの掛け合いは、その後も続いていった。
生徒達は呆れて、そんな二人の様子を見つめていた。
生徒達のそんな冷たい視線に気付き、オスマンは照れたように咳払いをすると、厳しい顔つきをしてみせた。
「さてと、君達はよくぞキャッツ・アイを捕まえ、破壊の杖を取り返してきた。
キャッツ・アイは、城の衛士に引き渡した。そして破壊の杖は、無事に宝物庫に収まった。一見落着じゃ。
君達の、"シュヴァリエ" の爵位申請を、宮廷に出しておいた。追って沙汰があるじゃろう。」
「本当ですか?」
キュルケが、驚いた声で言った。
「ほんとうじゃ。君達はそのぐらいのことをしたんじゃから。
さてと、今日の夜は "フリッグの舞踏会" じゃ。今日の舞踏会の主役は君達じゃ。」
Sideout
Side 司・一条
アルヴィーズの食堂の上の階が、大きなホールになっている。舞踏会はそこで行われていた。司はバルコニーの枠にもたれ、華やかな会場をぼんやりと眺めていた。
今日は一年生の初めての舞踏会のである。学生達の親睦に邪魔にならないようにしているのだ。
ホールの壮麗な扉が開き、ルイズが姿を現した。
門に控えた呼び出しの衛士が、ルイズの到着を告げた。
「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールのお〜な〜り!」
ルイズはダンスの誘いを断ると、司を見つけてバルコニー方へ歩いて来た。
「ルイズ、素敵だよ。
私くしと一曲踊って下さい。素敵なレディー。」
司はルイズの手を取ると、ホールの方へ歩いていく。
司は華麗なステップで、ルイズをリードしてゆく。
周りの女生徒は、まるで王子様とお姫様を見ているような、顔つきで溜息を漏らした。
Sideout
その後、夢に見つかり、次は私の番ねと、変わるがわる踊らされる司であった。
ブリミル暦6242年 ウルの月 フレイヤの週 マンの曜日
皇紀2800年 5月 4日 トリステイン王国 トリスタニア(首都) カフェ・キャッツ?アイ
Side ???
一人の女性が人を待っていた。人形を思わせるような白い顔に、白と黒の派手な衣装を身に着けた美少女だ。
そこへ待ち人らしい男性が現れた。それは光輝であった。。
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