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転生者の珍妙な冒険
第二部 異世界奮闘編 〜革命者ディノ〜
仲間を取り戻そう
ダイアーさん、貴方の噛ませ犬っぷりは払拭した・・・・・かな?
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立つんだよ!!」
そう怒鳴りながらも全てを最小限の動きで回避していくビリオン。腐ってもランクAがリーダーを勤める冒険者パーティーの一員と言ったところだろうか。
と、その時、フッと双方が動きを止めた。そして・・・・・。

「ぐほっ!!?」

吐血しながら、聖斗が吹き飛んだ。
そのまま血反吐を撒き散らし、地面に叩きつけられる聖斗。立ち上がる事も出来ないのか、倒れたまま肩で息をしている。
「どうだ、今のがアタシの特技、『伝導破砕』だ! お前の妙な玉壊した時に、糸伝わってお前の内蔵にも破砕の衝撃が行ってたんだよ!」
「へぇ、そうかい。」
その声は、ビリオンの頭上から聞こえた。
「はぁっ!?」
驚き見上げるビリオンの上には、さっきまで倒れてたハズの聖斗の姿があった。
「なっ、今のを受けて何で・・・・!!」
「お前の技は確かに強いが、その技に自信持ちすぎだ。自慢げに説明してる間に呼吸法で回復して上に跳ぶくらい出来たわ。」
そう言って蹴りのモーションに入る聖斗の動きは非常に緩慢だ。これなら、多少武術の知識を身につけていれば誰でも避けられるだろう。ましてや、1つの武術をほぼ完璧に身につけているビリオンからすれば目をつぶってでも大丈夫な程、その蹴りはお粗末だった。
「アタシを舐めてんの!? そんなお粗末な蹴りなんて簡単に破砕してやるわ!」
彼女の言葉のとおり、ビリオンが身につけている武術は破砕拳。拳を打ち込んだ物を破砕する強力な拳だ。彼女にかかれば、筋肉こそ詰まっていれど太さは普通な聖斗の脚なんて一瞬でグシャグシャにされるだろう。
その通りにしようと、彼女が聖斗の脚に触れた、その瞬間!!

「かかったな阿呆がっ!!」
ビシッ!!
「っ!?」
バァンッ!!!!!

今までとは比べ物にならない速度で脚を限界まで開いた聖斗、体格差もあるビリオンの腕の筋肉は引き伸ばされて、脚を掴んだまま動けなくなった。
「お前の言動から、俺がお前を舐めた動きすれば半ばキレて逃げずに迎え撃つことは大体分かってた。後は、それに合わせるだけだ。」
そう言う聖斗の表情は凄く得意げだ。だが、ビリオンは聖斗のようにその時に驚かすことは出来ない。両腕が防がれてて、戦闘前の約束でスタンドが使えない状態では、何も出来ない。
観念した表情を見せるビリオンに、両腕をクロスさせた聖斗は容赦のない言葉を飛ばす。
「仕置って言ってたからな、キッチリ吹っ飛んで貰うぞ! 食らってくたばれ!! 稲妻十字空烈刃(サンダークロススプリットアタック)!!!!!」
波紋を練り込み、交差した腕で顔を防御した攻守兼ね備えた大技、両腕を塞がれた状態で防げる訳もなく、首にクロスチョップがモロにヒットした。
「うげぁっ!!!」
息をつまらせ、そのまま武舞台の端まで吹き飛ぶビリオン。

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