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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos53決戦直前/たった一つの冴えたやり方〜VERSUS〜
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すぐ! 共にあの三馬鹿を叱りつけるぞ!」とディアーチェが懇願するかのように怒声を上げる。だが・・・
「・・・ごめん、王様。王様はここに残って」
「なに・・・!?」
「王様はまだ完全じゃない。そんな時にあのU-Dと戦うのは本当に危ないって、ボクにでも解るから」
「っ!! 馬鹿を言うでない! もう一度言うぞ、レヴィ! 今っ、すぐっ、このっ、バインドを破壊しろッ!!」
王であるディアーチェからの命令。レヴィはディアーチェの命令には従うと決めていた。が、「ごめんなさい!」最後の最後でレヴィは王の命に従うことなく、シュテル達の元へと飛び去って行った。
?―?―?―?―?―?
「あの者――U-Dの力はあまりにも強大過ぎるでありますな」
「ですわね。彼女には自律制御機能がほとんどと言うほどに備わっていませんわ。まるで災厄の闇ですわよ」
「ええ。ですが、だからこそ誰かが守り、導いてあげなければなりません。それを出来る唯一の存在こそが・・・」
「「「我らが王、ロード・ディア―チェ」」」
今後の憂いなく全てを託せるに値する自らの王の名を呼ぶシュテル、フラム、アイル。そしてここで消えることになったとしても、後悔はない、と寂しげに微笑み合った。砕け得ぬ闇との距離が縮まる中、フラムが「サラマンダー、カートリッジスタンバイであります」“タラスクス”に対U-Dカートリッジを装填。
「ケーニヒスベルク、ロードスタンバイ」
「ツェッペリンプログラム、スタンバイ」
シュテルもカートリッジを単発装填し、アイルも“エレシュキガル”に載せたプログラムをスタンバイ。そんな時、「置いて行くなんて酷いじゃないか!」とレヴィが追いついた。レヴィを見たシュテルとアイルが特に驚く。絶対に抜けられないように多重拘束をしたからこそ、抜けられないと思っていたのだ。さらには追いついて来た。驚くなと言う方が無理だった。
「私とアイルのバインドを破壊したのですか・・・!?」
「はぁ。さすがは力を司るマテリアルですわね。もう何も言えませんわ」
「へっへーんだ♪・・・こうなっちゃったらボクも一緒に戦っても良いんだよね!」
「好きにするでありますよ。ほら、レヴィもカートリッジをスタンバイしておくであります」
「よしっ! シャルンホルスト、スタンバイ!」
王の為、王下四騎士が今、砕け得ぬ闇へと戦闘を仕掛ける。四騎士の接近に気が付いたことで魔力球の中に居た砕け得ぬ闇が「何故来たのですか?」と言い、充填プロセスを中断して彼女たちと相対した。
「何故? 決まっているでしょう。救いに来たのですよ」
「救い? 私はそんなの求めてません。私は砕け得ぬ闇。救われる事なんてこれまでも、これからなく、ずっとこのままです
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