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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos53決戦直前/たった一つの冴えたやり方〜VERSUS〜
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た。シュテルは「王を見上げることすら許されない塵芥ぶりでした」と吐き捨てた。と、『シュテル、大丈夫だった?』なのからの通信が入った。
「ええ、問題はありません。戦闘と呼べるほどではない、単なる焼却処理でしたから」
『良かった。シュテルって強いけど、それでも復帰してそんなに間もないから心配だったんだけど』
「心配・・・、私がですか?」
心配されたことが不思議だと言うようにシュテルがそう訊き返すと、『もちろんだよ。だって今は一緒に戦う仲間でしょ?』とさも当然だと返すなのは。シュテルは小さく「仲間、ですか。そんな物が得られるとは思いませんでした」と呟いた。
『何か言った? シュテル』
「いいえ。ですがそれにしても、身内の偽者というのがこれほどまでに不愉快、不快感を催すものだとは思いませんでした。なのは、それに他の者たちは、よく我々のような存在を受け入れてくれたものです」
『私は、不愉快だとか不快感なんて無かったよ。まぁはじめて会った時はビックリしたけど。でも違うから』
「違う?」
『うん。シュテルは私の偽者なんかじゃない。確かに見た目はそっくりだけど、ただそれだけ。シュテルはシュテルだよ。この世界でたった1人の、シュテル・ザ・デストラクターっていう名前の女の子♪ 他のみんなもきっとそう思ってるよ』
一点の曇りもなく、なのははそう主張した。するとシュテルは小さく微笑みを浮かべて「ありがとうございます」と礼を述べた。
「やはり貴方たちは面白い方々です。・・・なのは」
『ん?』
「この一件が片付いたら、もう一度私と魔導を交えて頂けますか? 貴方のことをもっと知ることが出来たら、私はきっとさらなる高みへと登れる、そう思うのです」
『うん、もちろん♪ 前回は引き分けだったけど、今度は勝つからね♪』
「ふふ。それはこちらのセリフです。2戦1敗1引き分け。この戦歴を必ず勝ち星で彩って差し上げます」
なのはとシュテル、片や満面の笑み、片や静かなる闘志を燃やす微笑みを浮かべ、次なる残滓の討伐へと向かうために通信を切る。
「では次に参りましょうか。王の覇道、我らの悲願。如何なる者にも、邪魔はさせません。この道程にどんな事象が待ち構えていようとも」
シュテルは決意を新たに、次の残滓発生点へと向かった。
?―?―?―?―?―?
管理局組、マテリアル達の活躍もあって残滓の発生が集束に向かい始めた頃、それは起きた。砕け得ぬ闇――システムU-Dの再起動が目前となったことで海上一帯の空間が大きく揺らいだ。それを一早く感じ取ったマテリアル達は、震動発生点へとそれぞれ向かい合流を果たした。
「見つけたよ、王様、シュテるん、フラム、アイル!」
その速度を以って一番乗りして
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