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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos53決戦直前/たった一つの冴えたやり方〜VERSUS〜
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いるでありますか?」と訝しむフラム。すると『企みって程じゃないわよ』とアリサは苦笑し、『あんた達の落ち着き先をこっちで用意しようか、って話よ』と続けた。
?―?―?―?―?―?
「――圧倒的な暴力に勝るものは無い、と仰いますけど・・・そのようなことはありませんわよ!」
――ニヌルタ――
アイルのグローブ型ブーストデバイス――“エレシュキガル”の親指・人差し指・中指の外付けの爪より刀のような氷の爪が計6本と展開され、残滓レヴィへと斬りかかる。対する残滓レヴィは小野形態の“バルフィニカス”・クラッシャーで右の斬撃を受け、デバイスを横に払うことでアイルの右腕を外へと流す。
即座に振るわれる左手の爪による斬撃。残滓レヴィは空いている右手を伸ばし、ガシッとアイルの左手を真っ向から握り止めた。アイルの左手の平が開けていたことで可能な防御方法。指を曲げれば残滓レヴィの右腕を斬れるだろうが、残滓レヴィの怪力の前にそれは叶わず。
「力こそ死の象徴。力こそが全て・・・!」
メキメキと骨が軋む音がアイルの左手から漏れ聞こえてきた。それでも「頭が空っぽでは宝の持ち腐れですわ」アイルはニヤリと笑みを崩さず、弾かれた右手で“バルフィニカス”の柄を掴み取る。と、“バルフィニカス”は大鎌形態のスライサーフォームへと変形させた。
「無駄ですわよ!」
――ウトゥック――
柄を握っている右手を基点に“バルフィニカス”が凍りついていく。そしてアイルが少し力を加えたことで、バキン、と音を立てて真っ二つにへし折れた。残滓レヴィの攻撃手段の大半が失われた瞬間だった。呆ける残滓レヴィの右手から力が抜けたその瞬間、「力が聞いて呆れますわ」アイルが右手を握り拳にし、残滓レヴィの顔面にパンチ一発。
「ふぐっ・・・!?」
「これにて終幕ですわよ」
何てことはない魔力弾を海面へと向けて発射させ、着弾時に吹き上がった水飛沫を残滓レヴィに浴びせたのを確認したアイルは「エチムミ」一言。残滓レヴィの足元から吹雪の竜巻が発生し、彼女を呑み込んだ。そして竜巻が晴れると、そこには凍りついた残滓レヴィが、氷の茨での拘束魔法――ラマシュテュで宙に繋がれている状態で在った。
「ま、こんなものですわよ。猪突猛進の力など、搦め手で終わりですわ」
凍ったレヴィをコツンとノックするように叩くとそれだけでガシャァンと砕け散った。空に舞う氷の破片をウットリ眺めながら、アイルは風に靡いて顔に当たる後ろ髪をサッと払った。
『あ、アイル。いま大丈夫?』
「大丈夫ではありませんわ、すずか。後にしてくださる?」
そんな時にすずかから通信が入り、アイルは露骨に面倒くさいと言った表情を浮かべた。それでもすずかが『一応、他のマテリアル達にも伝えているんだけど』
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