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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos53決戦直前/たった一つの冴えたやり方〜VERSUS〜
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お帰りなさいですわ、王」

「お帰りなさい、ディアーチェ。お加減はいかがですか?」

ディアーチェの元へと集まる4基のマテリアル達がそれぞれ嬉しそうに彼女へと挨拶を掛けていく。ディアーチェも「うむ」と威厳に満ちた声色でそう応え、「力が溢れるとまではいかんが、戦うには分には問題ない」シュテルからの気遣いに満足そうに答えた。

「貴様らはどうだ? 存分に動けるだけ回復したのであろうな」

「うんっ」「はいでありますっ」「もちろんですわ」「ええ」

マテリアル全基の完全復活が叶い、ディアーチェも「よい」と満足そうに頷いた。そして「では今度こそU-Dを――砕け得ぬ闇を我が手に、この紫天の書に収めて見せようぞ!」そう力強く宣言した。

「その前に、陛下のその覇道を邪魔する屑物らの討伐でありますな」

フラムがスッと明後日の方角へと目を向けた。遅れて「いやですわね、不要物の反応ですわ」とアイル、「ディアーチェに再起動に釣られて、塵芥も発生したようですね」とシュテル、最後に「断片データの団体さんだー!」レヴィが陽気な声で締める。

「U-Dに仕掛ける前の準備運動にはちょうどよいわ。シュテル、レヴィ、フラム、アイル。薙ぎ払ってやれ」

「了解です」

「はーい!」

「了承であります!」

「参りますわ」

ディアーチェの前より散開して行くマテリアル達。ディアーチェもまた残滓の討伐に動こうとした時、『王さま! よかった、起きれたんやね!』はやてから通信が入った。

「フン。当たり前だ。それで何用だ、子鴉」

『あ、うん。残滓たちがまた発生したから、わたしら対処しようと思うて。王さま達はどうする? いま外やろ?』

アースラでも闇の残滓発生を捉えたことで、砕け得ぬ闇――システムU-Dとの決戦に備えて英気を養えていたはやて達も対処に出るとのことだった。ディアーチェは「そちらはそちらで勝手するがよい。こちらはこちらで勝手に潰し回る」と不機嫌さを隠すこともなく、自分たちも残滓の対処に動くことを告げた。

『王さま達も動いてくれるん? さっすが協力中、嬉しいよ♪』

「たわけめが。協力などではないわ。利害の一致からくる利用のし合い。我らの関係はそれだけよ。馴れ合いなど不要。よく憶えておけ」

ディアーチェはそう言い捨てて、残滓の反応がある地点へと向けて飛行を開始。それに続くようにはやてが映るモニターも追随。はやては『それは残念や。今はお互いの力が必要で、情報も共有した方が、何かと便利やろ?』と小動物のような目でディアーチェを見る。

「うぐぐ・・・、ええい、やめい、そんな目を見せても無駄だ!」

たじろぎながらモニターから目を逸らすディアーチェ。そんな彼女の前に姿を見せる残滓。ディアーチェが目をスッと
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