憎悪〜
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咲〜
「ルーク?どした?」
「いや、何でもないよ」
ルークが俺を追い越して走っていく。・・・その時、俺は不意に空間から指輪を取り出した。
『咲さん?』
「・・・」
取り出したものの、何故自分が指輪を出したのかよく分からなかった。・・・その時、
『咲・・・少し、休むわ・・・』
「え、い・・・?」
空を見上げると、光が降り注ぎ・・・それが指輪に集まり、指輪が一際強く輝いた。
「・・・詠、ここに・・・いるんだな」
『咲さん、それって・・・』
「・・・ああ、詠はここにいる。・・・理論とかは解らないけどな」
俺は右の指に指輪を填める。
「一緒に行こう。そして・・・帰ろう」
「咲、置いていくぞ」
「・・・っと、ああ!今行く!」
黒羽に呼ばれ皆を追いかける。
「・・・まったく冗談じゃないね」
最深部に続く階段に・・・シンクが立っていた。
「ここで大人しく鍵を渡してヴァンの下に降るか、さっさとくたばるか選んでよ」
「・・・どっちもお断りだ!俺はローレライを解放する。その為にはヴァン師匠も・・・お前も倒す」
「シンク。あなたもイオン様と同じレプリカでしょ!どうしてこんな計画に荷担するの!」
「同じじゃない。そんなことはお前だってわかってるだろ?イオンは・・・七番目は甘ちゃんだった。預言は未来の選択肢の一つだって信じてさ。だけど結局は抗えなかった。導師イオンは死ぬ。それが星の記憶・・・あいつは犬死にだった」
「今の言葉、取り消して!」
アニスが激怒するが、シンクは鼻で笑う。
「取り消さないよ。事実だからね。でもヴァンのやり方なら第七音素・・・預言も真の意味で消える」
「お前はそんなにも預言を恨んでいるのか・・・」
「ボクは導師イオンが死ぬという預言で誕生した。・・・一度は廃棄されたことも知ってるだろう」
「だから・・・預言を恨んでいる?捨てられたから?」
「違うよ。生まれたからさ!お前みたいに代用品ですらない、ただ肉塊として生まれただけだ。ばかばかしい。預言なんてなければ、ボクはこんな愚かしい生を受けずに済んだ」
アニスがシンクに向かって尋ねる。
「・・・生まれてきて、何も得るものがなかったっていうの?」
「ないよ。ボクはからっぽさ。だが構わない。誰だってよかったんだ。預言を・・・第七音素を消し去ってくれるなら!」
俺達は階段を駆け上がり、構える。
「劣化してるとはいえ、導師と同じ第七音素の力・・・本気で戦えばアンタ達もただでは済まない!試して
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