憎悪〜
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いたようだ。
「そうか・・・譜歌がユリアとローレライの信頼の証だとすれば、ローレライは譜歌の旋律で目覚めるかもしれません」
「そうすればヴァンさんはローレライに意識を向けます」
「その隙にルークがローレライを解放すれば・・・」
「ティアの譜歌に掛かってるってことか」
外史メンバーの言葉にティアは戸惑う。
「で、でも七番目の譜歌も今思い出したばかりで・・・旋律も感情も言葉も正しいのか・・・」
「今までの譜歌だって、ティアは正しく思い出せていたじゃないか。大丈夫、詠えるよ」
ルークの言葉に頷く。
「・・・悩んでいる暇はないものね。やってみる」
「よし・・・え?」
ルークが背後を振り返る。
「アッシュ・・・?」
詠〜
「魔神剣!」
ズバァ!
「お前らで、最後だ・・・!」
ボク達は全ての敵を打ち倒した。
「はぁ、はぁ・・・」
ボクは乱れる呼吸を整えようとして・・・息を大きく吸う。・・・そして気付いた。アッシュの背後で倒れていた兵が起き上がり、走り出していた。
「・・・アッシュっ!」
「・・・っ!?」
「覚悟!」
間に合わない。そう思ったボクは咄嗟にアッシュを突き飛ばし・・・
ドスッ
「・・・ぁ」
ズシャ、ザシュ
三本の剣に身を貫かれた。
「・・・こ、このぉーーーー!!」
力を振り絞り、兵士達を切り裂く。
「ぐ・・・あ・・・」
足に力が入らず、その場に座り込んでしまう。
「馬鹿野郎!何で庇った!?」
「・・・知ら・・・ないわよ・・・まったく・・・油断、してんじゃ・・・ごふっ」
「おい、エイ!」
ボクは丁度真下に有った装置に音素を流す。
「早く、行って・・・アンタもヴァン総長を・・・」
「・・・」
「早く行きなさいって言ってるのよ・・・!」
「・・・おい、死ぬんじゃねぇぞ。庇われて死なれたら夢見が悪いからな」
アッシュはそう言って走り出す。
「・・・バカね・・・どのみち、ボクは・・・」
視界が揺れ、自分が倒れたのだと気づく。視界の隅に見える自身の手が光に包まれる。
「(死に際に世界がボクを異端者と判断したのね・・・)」
感覚が薄れていく。思考や視界が白に染まっていく。
「咲・・・ずっと・・・一緒、にーーーーーー」
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