第1部 ゼロの使い魔
第9章 破壊の剣
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たタバサが、先ほどまでフーケのゴーレムがいた場所を見つめながら、呟いた。
「フーケはどこ?」
ウルキオラ以外が、一斉にはっとした。
辺りを偵察に行っていたミス・ロングビルが茂みの中から現れた。
「ミス・ロングビル!フーケはどこからあのゴーレムを操っていたのかしら」
キュルケがそう尋ねると、ミス・ロングビルはわからないというように首を振った。
キュルケとタバサは、周りを見回す。
ウルキオラはルイズの持つ剣を見つめる。
(なぜあれがこの世界に…)
すっとミス・ロングビルの手が伸びて、放心したルイズの手から『破壊の剣』を取り上げた。
「ミス・ロングビル?」
ルイズは怪訝に思って、ミス・ロングビルの顔を見つめた。
ミス・ロングビルはすっと遠のくと、4人に『破壊の剣』を突きつけた。
「ご苦労様」
「ミス・ロングビル!」
キュルケが叫んだ。
「どういうことですか?」
ルイズも唖然として、ミス・ロングビルを見つめていた。
「やはりお前がフーケか…女」
4人は驚いた顔でウルキオラを見つめた。
「へえ、気づいていたんですか?よろしければどうして気づいたのか教えてくださるかしら?」
「そうだな。理由は3つある。1つは、情報とやらで黒いローブの男といったことだ。巷ではフーケの性別は不明のはずだ。2つ目はその情報源…こんな辺境の地に、あれだけ早い時間にここに来る人間などいるわけがない。最後がこの周りに俺たち5人以外、誰もいないことだ」
4人はウルキオラの洞察力と計算力に驚いた。
ウルキオラは続けて言った。
「ようするにだ…フーケも存外無能というわけだ」
それを聞いたフーケは顔を真っ赤にしていた。
相当恥ずかしいんだろう。
「感謝するわ。私もまだまだ甘いってことね」
フーケは剣を振り上げる。
「短い間だったけど、楽しかった。さよなら」
キュルケは観念して目を瞑った。
タバサも目を瞑った。
ルイズも目を瞑った。
しかし、ウルキオラは目を瞑らなかった。
「勇気がありますね」
「違うな」
ウルキオラは拳に霊圧を固める。
フーケは咄嗟に、ウルキオラがしたように『破壊の剣』を振り下ろした。
しかし、先ほどのような魔法は飛び出さない。
「な、どうして!」
フーケはもう一度振り下ろす。
「それは斬魄刀と言ってな。人間には扱えない」
「ざ、斬魄刀?どういう意味よ!」
フーケは怒鳴った。
「そいつはこの世界の剣じゃない」
「なんですって!」
フーケは『破壊の剣』を放り投げると、杖を握ろうとした。
ウルキオラは拳に固めた霊圧を
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