第1部 ゼロの使い魔
第9章 破壊の剣
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私と同じくらいの刀身である。
しかし、自分の魔法はあてにならない。
今はこれしか頼れない。
ウルキオラの姿を見た。
ルイズは深呼吸した。
それから目を見開く。
「タバサ!わたしに『レビテーション』をお願い」
そう怒鳴って、ルイズはドラゴンの上から地面に身を躍らせた。
タバサは慌ててルイズに呪文をかけた。
『レビテーション』の呪文で、地面にゆっくりと降り立ったルイズは、ウルキオラと戦っている巨大なゴーレムめがけて、『破壊の剣』を振った。
しかし、何も起こらない。
『破壊の剣』は沈黙したままだ。
「ほんとに魔法の剣なの!これ!」
ルイズは怒鳴った。
魔力は感じるのだ。
何か条件が必要なのだろうか?
ウルキオラは、ルイズが地面に降り立ったのを見て、舌打ちをした。
しかし、ルイズが持った『破壊の剣』が目に留まる。
(やはりあれはあの男の剣に似ている…)
ルイズは頑張って振っているが、魔法が発動しないのであたふたしている。
ウルキオラはルイズの後ろに移動した。
「ウルキオラ!」
「なぜ降りてきた」
ルイズを見下した言った。
「言ったでしょ!敵に後ろを見せないのが貴族よ!」
ウルキオラは目を見開いた。
そして、軽く笑った。
ウルキオラが笑ったのを見たルイズは驚いた。
「剣を構えろ。ルイズ」
ゴーレムがこちらめがけて突っ込んでくる。
言われた通りに、ゴーレムに剣を向けて構えた。
すると、ウルキオラがルイズの手の上に自分の手を乗せる。
「ちょ、ちょっと…なにすんのよ!」
顔が赤くなっていた。
それもそのはず。
ウルキオラの胸とルイズの背中がくっついているからだ。
剣が翠色に光り始める。
「俺に合わせろ」
「う、うん」
凄まじい魔力である。
タバサとキュルケも剣に纏った翠色の魔力に驚きを隠せない。
ウルキオラは剣を振り上げる。
ルイズはされるがままである。
「月牙天衝」
ウルキオラがそう言って剣を振り下ろすと、三日月の形をした翠色の斬撃が放たれる。
それは、ゴーレムに当たり天を突かんばかりの衝撃が走った。
ゴーレムはチリとなって消えた。
ルイズはウルキオラと、剣を握りながらその様子を見ていたが、腰が抜けたのかウルキオラに寄りかかる。
ウィンドドラゴンが降りてくるのが見えた。
ウルキオラはルイズを支え、立っていた。
キュルケが抱きついてきた。
「ウルキオラ!すごいわ!やっぱり私のダーリンね!」
「くっつくな」
ウィンドドラゴンから降り
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