第1部 ゼロの使い魔
第9章 破壊の剣
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魔法である。
ルイズに気づいてゴーレムが振り向く。
ゴーレムがルイズを踏み潰そうとする。
「ひぃ…」
ルイズは腰を抜かし、目を瞑った。
少したち、ルイズはそっと目を開けた。
そこには、片手をポケットに入れ、片手でゴーレムの足を止めているウルキオラの姿があった。
「バカが…なぜ逃げなかった」
ルイズを見下ろしながら言った。
「わ、私は貴族よ!魔法を使える者を貴族と呼ぶんじゃないわ!敵に後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ!」
「下らん」
ウルキオラは一瞥する。
そして、ウルキオラの拳の周りに緑色の塊が形成される。
「虚弾」
ゴーレムの足の裏にとんでもない衝撃が発生する。
ゴーレムは後ろに倒れた。
後ろを見ると、ルイズがぼろぼろと泣いていた。
「なぜ泣いている?」
「だって、悔しくて……。わたし……。いっつもバカにされて……」
しかし、今は泣き出したルイズに付き合っている場合ではなかった。
振り向くと、いつの間にか巨大なゴーレムが立ち上がり、大きな拳を振り上げている。
「ちっ…」
ウルキオラはルイズを抱きかかえ、一瞬で風竜の上に移動した。
ルイズを風竜の上に座らせる。
ルイズは、風竜を降りようとするウルキオラに叫んだ。
「ウルキオラ!」
「そこにいろ」
ウルキオラは地面に降りた。
ゴーレムの拳がウルキオラを襲う。
それを片手でそれを受け止める。
ウルキオラの足が地面にめり込む。
ウルキオラは小さく呟いた。
(悔しくて泣く…か…)
巨大なゴーレムを見つめる。
「土くれ風情が…調子にのるな」
ウルキオラは人差し指を向ける。
「虚閃」
「ウルキオラ!」
ルイズは上昇する風竜の上から飛び降りようとした。
タバサがその体を抱きかかえる。
「ウルキオラを助けて!」
ルイズは怒鳴った。
タバサは首を振った。
「近寄れない」
近寄ろうとすると、やたらとゴーレムが拳を振り回すので、タバサはウルキオラに使い魔を近づけることができないのだった。
「ウルキオラ!」
ルイズは再び怒鳴った。
ウルキオラの人差し指から、翠色の閃光が放たれる。
それはゴーレムの上半身を跡形もなく消しとばした。
しかし、地面の土を使い再生する。
ルイズはウルキオラを、はらはらしながら見つめていた。
なんとか自分が手伝える方法はないのだろうか?
そのとき、タバサが抱えた『破壊の剣』に気づいた。
「タバサ!それを!」
タバサは頷いて、ルイズに『破壊の剣』を手渡す。
奇妙な形の剣だ。
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