第1部 ゼロの使い魔
第9章 破壊の剣
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ゃ」
「どこなんでしょう」
そんな風に噂をしていると、ミス・ロングビルが現れた。
「ミス・ロングビル!どこに行っていたんですか!大変ですぞ!事件ですぞ!」
興奮した調子で、コルベールがまくし立てる。
しかし、ミス・ロングビルは落ち着き払った態度で、オスマンに告げた。
「申し訳ありません。朝から、急いで調査をしておりましたの」
「調査?」
「そうですわ。今朝方、起きたら大騒ぎじゃありませんか。そして、宝物庫はこのとおり。すぐに壁のフーケのサインを見つけたので、これが国中の貴族を震え上がらせている大怪盗の仕業と知り、すぐに調査をいたしました」
「仕事が早いの。ミス・ロングビル」
コルベールが慌てた調子で促した。
「で、結果は?」
「はい。フーケの居所がわかりました」
「な、なんですと!」
コルベールが素っ頓狂な声をあげた。
「誰に聞いたんじゃね?ミス・ロングビル」
「はい。近所の農民に聞き込んだところ、近くの森の廃屋に入っていった黒ずくめのローブの男を見たそうです。おそらく、彼はフーケで、廃屋はフーケの隠れ家ではないかと」
「黒ずくめのローブ?それはフーケです!間違いありません。」
オスマンは、目を鋭くして、ミス・ロングビルに尋ねた。
「そこは近いのかね?」
「はい。徒歩で半日。馬で4時間といったところでしょうか」
「すぐに王室に報告しましょう!王室衛士隊に頼んで、兵隊を差し向けてもらわなくては!」
コルベールが叫んだ。
オスマンは首を振ると、目を向いて怒鳴った。
年寄りとは思えない迫力であった。
「ばかもの!王室なんぞに知らせている間にフーケは逃げてしまうわ!その上……、身にかかる火の粉を己で払えぬようで、何が貴族じゃ!魔法学院の宝が盗まれた!これは魔法学院の問題じゃ!当然我らで解決する」
ミス・ロングビルは微笑んだ。
まるで、この答えを待っていたかのようであった。
(なるほど…そうゆうことか…)
ウルキオラはミス・ロングビルが微笑んだの見て何かに気づいたようだ。
オスマンは咳払いをすると、有志を募った。
「では、捜索隊を編成する。我と思うものは、杖を掲げよ」
誰も杖を掲げない。
困ったように、顔を見合わすだけだ。
「おらんのか?おや?どうした!フーケを捕まえて、名をあげようと思う貴族はおらんのか!」
ルイズは俯いていたが、それからすっと杖を顔の前に掲げた。
「ミス・ヴァリエール!」
ミセス・シュヴルーズが、驚いた声をあげた。
「何をしているのです!あなたは生徒ではありませんか!ここは教師に任せて……」
「誰も掲げないじゃないです
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