SAO編−白百合の刃−
SAO19-黒氷の涙
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もいっきり振り下ろした。
本当に終わりなのね……。
一人寂しく…………死んじゃうのね。
もう、それでいいわね。
この世界でいるのが怖い。
現実世界に戻ることも怖い。
冷たい世に生きてきた私にとって、温もりを憧れる反面に、恐怖で未知の世界。
わからないよ……もう、ごちゃごちゃでわからないわよ…………。
全てを諦めたつもりだった。ふと彼女が走馬灯のように浮かび上がった。
その彼女はアホでバカで、どうしようもない変態でバカで、極がつくくらいのお人好し。
だけど……彼女は不思議でなんでも受け入れてしまいそうな優しくて太陽な存在。陰と闇を照らす優しい陽を持つ……罪を引きずりながら陽に暮らす者。
そう言えば、彼女も言っていたわね。頭がごちゃごちゃで何が正しくて何が間違っているのかわからなくて苦しんでいたって……。
助けてね……。
…………。
…………。
…………。
……違う。
そんなんじゃない。
ごちゃごちゃじゃない。
届かない声かもしれない。泣いたって何かが変わることも得ることもないことを知ってしまい、今まで生きてきた。その言葉に無意味だってことも知っている。
それでもいい。
それでもいいから、
キリカ。
お願い。
……けて
「たすけて」
その言葉は遠く彼方へ届くように言葉にした。
「あぁ!? 助けて? バッカじゃねぇの? 誰もお前なんかに助けに」
闇を照らす希望の光。
「…………ばれ」
太陽のような温もりと優しさを持って居場所になりたい存在。
「歯を食いしばれ! ストロングス!!」
白銀の光。
白百合のお人好しは、助けての声が届けば、かけつける人だった。
●
危なかった。
あと一歩でも遅れたら取り返しのつかないところだった。
薙刀でストロングスの斧を弾いて、すぐに『神風』でストロングスをぶっ飛ばした。
「大丈夫!?」
私は必死になってドウセツの安否を確かめたく、ドウセツに近寄った。
「……キリ……カ…………」
ドウセツを見て、目いっぱいに開き驚いてしまった。
ドウセツがボロボロと弱々しく涙を流して怯えていたのだ。
それで私はどうしてドウセツが泣いているのかと悟ることができ、不思議と冷静な判断が思い浮かべた。
まず、すぐに、ピンク色の結晶を取り出してドウセツの胸に当てて「ヒール!」と叫んだ。転移結晶の回復版、名を口にすればすぐに回復できる。これでドウセツのHPは全回復が完了した。
あとは……。
「ぐっ……なんでお前がここに……」
ストロングスはこちらを驚愕していて、すぐさま睨み
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